大元外国語高校、保護者から違法な賛助金 (上)

3年間で21億ウォン

ソウル市教育庁、監査結果により理事長に解任要求

「市教育庁の監査はずさん」保護者団体は監査結果に反発

 ソウルの大元外国語高校が、数年に渡り、数十億ウォンに達する「違法賛助金」を集めてきたことが、教育当局の特別監査の結果、明るみになった。毎回学期初めに保護者らから募金を受け、使っていたという疑惑が事実だったということだ。小・中等教育法上、学校の運営委員会の審議を経ずに募金を集め、教職員の福利厚生等に利用するのは違法だ。これと関連して、教育当局は財団管理の責任を問い、財団側に理事長の解任を要求するという、今までに類を見ない事態となった。

■保護者一人当たり50万ウォンから100万ウォン

 先月、全国的な組織を持つ保護者団体の通報により、特別監査を行ったソウル市教育庁は2日、「大元外国語高校は2007年度から09年度まで3年間で総額21億2800万ウォン(約1億7900万円)の違法な賛助金を募っていたことが明らかになった」と発表した。

 監査結果によると、不法賛助金は学年別に保護者の代表が中心となって、保護者全体から募金として集めていた。07年には、一般の保護者は一人当たり60万ウォン(約50000円)ずつ、保護者代表は100万ウォンずつ(約84000円)払い、08年から09年までの2年間は、一人当たり年間50万ウォン(約42000円)ずつ払ったとされる。

 このようにして集められた違法賛助金は、夜間の自律学習(遅くまで学校に残って勉強すること)指導費、師匠の日(毎年5月15日、先生に感謝の意を表す日)や、お正月などに教師に渡す贈り物代、教員の会食費や生徒の間食代、論述・模擬試験費などに使われたという。また、この賛助金のうち、保護者らが発展基金に預けた1億5000万ウォン(約1260万円)を発展基金会計に含まず、施設工事などに任意で使用してきたことが明らかになった。

 市教育庁は2日、教職員と会計管理に対する責任を問い、理事長に対する解任処分を要求した。また、校長、教監(教頭に当たる)、1000万ウォン(約84万円)以上の金品や食事の接待を受けた教師5人と行政室長に対しては、停職、免職、解任などの重い処分を、300万ウォン(約25万円)以上の金品を受け取った教師30人に対しては、減給、けん責などの軽い処分を命じた。

 市教育庁のチョン・ドンシク監査担当官は「全体の教員65人全員が、保護者から金品や食事など接待を受けていたことが明らかになった」と述べた。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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