【東京】仲井真弘多知事は1日夜、東京都千代田区のホテルで平野博文官房長官と面談し、米軍普天間飛行場の移設問題について意見交換した。仲井真知事は移設先の政府最終決定案を説明するよう要望したが示されなかったという。
面談後、仲井真知事は記者団に対し、「最終案があるなら早く沖縄県民にも説明してほしいと話したが、まだ話をしてもらえる段階ではなかった」と指摘。「こういうものは頭越しではなく最終決定する前に説明してほしいと求めた」と述べ、現時点でも明確な政府案を示さない政府の姿勢に不満を示した。
仲井真知事は政府が検討しているキャンプ・シュワブ陸上案や勝連半島沖埋め立て案などについての説明は「なかった」と述べた。鳩山由紀夫首相が3月31日、関係閣僚で共有していることを明らかにした「腹案」については「聞かなかった」とした。
平野氏は政府内で検討されている移設先案をめぐり、県として受け入れが可能か感触を探ったとみられる。面談後、仲井真知事は「県外に、という公約をしっかり取り組んでほしいと伝えた」と強調した。
【ニューヨーク3月31日仲井間郁江】岡田克也外相は3月31日午後(日本時間1日未明)、米軍普天間飛行場移設問題について、鳩山由紀夫首相が示した「腹案」について、「官房長官を中心に閣僚間で検討してきた考え方のことを指していると思う。それ以外には考えにくい」と述べ、3月23日の関係閣僚会議などで確認した政府の基本的な考え方を意味するとの見方を示した。外相は自身もその認識を共有しているとして、「腹案」を3月26日に東京都内で会談したルース駐日米大使に伝えたと説明した。ハイチ支援国会合に出席するため訪れた国連本部で記者団に語った。
(琉球新報)
2010年4月2日