これぞ日光責め…「山盛り飯を食え！」

山伏姿の僧侶が山盛り飯を食べるよう責め立てる奇祭「強飯式」 Photo By 共同

　「１杯２杯あらず、７５杯、１粒残さずちょうだいしろ」。山伏姿の僧侶が飯を食べるよう責め立てる奇祭「強飯（ごうはん）式」が２日、栃木県日光市の輪王寺三仏堂で開かれた。

　ほら貝が響く中、公募で選ばれた強飯頂戴人（ちょうだいにん）と呼ばれる６人が登場。閉め切られた薄暗い堂は護摩がたかれ、お経が読まれると厳粛な雰囲気に。

　頂戴人は山伏に「残さず食べろ」「頭が高い」などと大声で迫られると、無言でひれ伏し、約５キロの飯を盛ったおわんを頭に乗せ、健康や商売繁盛を祈願した。

　強飯式は別名「日光責め」と呼ばれ、山伏が修行場から供え物を持ち帰り、民衆に分け与えたのが起源とされる。

[ 2010年04月03日 ]