古代エジプトからロスチャイルド家まで、“王家の血筋”の法則とは?【1】
更新日:2010年03月25日
古代エジプトのファラオは実の娘と結婚することもできた
古代エジプト時代の王家では、兄と妹など近親者と結婚するのが当たり前とされ、逆にそれが奨励されていました。特に第18王朝(紀元前1570年~紀元前1293年頃)はそれが顕著で、兄妹間はもちろんのこと、父と娘、祖父と孫娘の結婚などもありました。ツタンカーメン王の正妃アンケセナーメンも、アクエンアテン王とその正妃ネフェルティティの間の娘です。またアンケセナーメンは一時期、父親であるアクエンアテン王の妃だったこともあります。つまり、前述した研究で明らかになったようにツタンカーメン王は兄妹婚で生まれ、さらに自身も父親の元妃である実の姉と結婚するという、現代では考えられない家系図となっているのです。
これは、ファラオは神の末裔で神格化された存在であり、一般庶民と血を交えることはあり得なかったからだと考えられています。そのため親族である王家の者か、他国の王族しか結婚相手になり得なかったのです。アンケセナーメンはツタンカーメン王の死後、ヒッタイトに再婚相手となる王子を送って欲しいと書簡を書いたことがわかっています。ヒッタイトの王子は結局エジプトに来ることはなく、アンケセナーメンは祖父ほど年齢が離れた宰相アイと再婚することになるのですが。
度々繰り返された近親婚の結果、第18王朝アマルナ時代(アクエンアテン王の統治時代)の王家の人々には、遺伝病と見られるさまざまな身体的疾患が現れています。
アマルナ時代の王族は、壁画で奇妙に長く伸びた頭蓋骨、男性でも女性的な丸みを帯びた独特の身体的特徴で描かれることで有名ですが、これは遺伝病のためとされています。古代エジプトの人々にどの程度遺伝病の知識があったのかは不明ですが、明らかに王族の人々は近親婚に起因する免疫不全などにより、身体を蝕まれていたのです。
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