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【格闘技】密約テープあるなら出せ!! JBC事務局長が亀父に反論2010年4月2日 紙面から
日本ボクシングコミッション(JBC)の安河内(やすこうち)剛事務局長(48)が1日、東京都内で本紙の取材に応じ、“密約”“疑惑テープ”の存在を完全否定した。WBCフライ級王座統一戦(3月27日)で亀田興毅(23)が敗れた試合後、父・史郎氏(44)が「オレはお前と話したこと全部テープとってる」と発言。これに対して、安河内氏は「不正をしているように思われたら困るし、迷惑。もし、テープがあるなら出せばいい」。“疑惑テープ”に関して初めて言及し、不正がないことを強調した。またこの日は、興毅が自身のブログで引退宣言。エープリルフールでのウソだったが、“渦中の人物”としてはなんとも能天気な振る舞いだった。 穏やかに、冷静に−。安河内氏は言葉を選びながら一連の騒動を振り返った。だが、史郎氏の「オレはお前と話したこと全部テープとってる。全部ぶちまけたるからな!」という発言に話が及ぶと、一瞬にして険しい表情に変わった。 安河内氏「控室でテープとってる、うんぬんということを言ってましたね。これだけははっきりしておきたい。発言の意味がさっぱり分からない。私は史郎氏にコーヒーすらおごってもらったことはないですから」 史郎氏の発言は、国内の試合を統括するJBCの事務局長と亀田家の間に、“密約”があるかのようにも受け取れる。安河内氏は困惑の表情を浮かべて話を続けた。 安河内氏「ああいう発言をされると、誤解を招き、変な憶測を呼びかねない。疑惑の目を向けられ、不正をしているように思われたら、ボクシング自体が傷つく。もし、本当にテープがあるのなら、出せばいい」 安河内氏は“密約”“疑惑テープ”の存在を完全否定。実際、史郎氏は「あした安河内のことで話すつもり。ぶちまけるから!」と言ったものの、試合翌日から、公の場に姿を現していない。 問題となった5回のバッティングについても史郎氏の言動を否定した。 安河内氏「史郎氏は『安河内が1点もみ消した。それを謝罪した』と言ってたようですが、謝罪はしていません。もし、こちらにミスがあった場合、それ相応の責任を取ります、と言っただけです」 今後、史郎氏、亀田ジム・五十嵐会長はどのような処遇になるのか−。「協会、倫理委員会の決断になります」と前置きして、こう話した。 安河内氏「幸い、密室ではなかったので、どのようなことが起こったか明らかです。史郎氏はもちろん、止める立場にあった五十嵐会長の責任も問われることになる。私は(3月)31日付でWBCに報告書を提出しました。(タイの立会人)タンガラジャ氏は『45年やってきてカメダはワーストだ』と怒っている。かなり厳しい報告になっている。WBCとしてもすごく重く受け止めている」 東日本ボクシング協会、JBC、そしてWBCからも厳しい処分が出ることを示唆した。 セコンドライセンス無期限停止中の“暴挙”ということもあり、「今回ばかりは…」と話す関係者が多い。東日本ボクシング協会は「亀田ジム除名」、JBC倫理委員会は「史郎氏永久追放」という厳罰を下す可能性も出てきた。
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