勝連半島沖の海中に群生するユビエダハマサンゴと、周囲を泳ぐカクレクマノミ=3月23日、沖縄・勝連半島沖、牧志治さん撮影
海底に群生するユビエダハマサンゴ=3月30日、沖縄・勝連半島沖、牧志治さん撮影
米軍普天間飛行場の移設先に浮上している沖縄県うるま市の勝連半島沖の海中で、基地建設に反対する市民団体が、サンゴが群生する様子を撮影した。「埋め立て案は豊かな海を破壊する」と訴えている。
沖縄の自然環境保護に取り組む「沖縄・生物多様性市民ネットワーク」会員のフリーカメラマン牧志治さん(60)=沖縄市=が3月下旬に撮影した。
牧志さんによると、勝連半島から約5.5キロ東の南浮原島の北側約500メートルの付近では、水深5〜6メートルの海底に直径1メートル前後のユビエダハマサンゴが群生。中には直径10メートル近いものもあったという。カクレクマノミなど熱帯魚の姿も多く見られ、「水質が透明で、とても明るい海だった」という。
うるま市に住む同ネットワーク共同代表の伊波義安さん(68)は「現場海域はサンゴが死滅しているため埋め立てても環境への影響が少ないと主張する人たちもいるようだが、実際は豊かな自然に満ちていることを知ってほしい」と話している。