哨戒艦沈没:厳しい潜水環境

 哨戒艦「天安」捜索に投入されている韓国海軍の海難救助隊(SSU)の要員は112人だ。海軍特殊戦旅団水中爆破隊(UDT)の38人まで合わせると、潜水要員は150人にもなる。しかしこのうち、今回の作戦で潜水する要員は60人余りにしかならない。階級は大部分が中士・上士(一等軍曹・曹長に相当)で、年齢は主に30-40代。先月30日、捜索作業中に殉職したハン・ジュホ准尉が、唯一の50代だった。

 SSUのソン・ムジン中領(中佐に相当)は、「兵士は入れていない。下士(二等軍曹に相当)も、経験がない2-3年未満は参加を見送った。SSUはみな兄弟のような雰囲気で過ごしているが、まだ未熟で危ない弟よりは兄、先輩が参加している」と語った。

 天安の艦尾が沈んだ水深45メートルの場合、水温は3度程度で氷水と変わらず、20分たつと意識を失う。1時間を過ぎると心臓が止まる。海軍のユ・ヨンシク大領(大佐に相当)は、「経験がなければ、時間を調節し自分自身の生命を守り抜くことはできない」と語った。SSUの要員は、兵士も下士官も区別なく、基本的に毎月水深60メートルまで潜水訓練を行い、100メートルまで潜水できる資格を全員が持っている。とはいえ、潜水経験が長いほど危機に際し対処できる瞬発力がつくため、今回のように作戦環境が危険なケースでは、10年以上の潜水経験がある隊員を中心に投入している。

李衛栽(イ・ウィジェ)記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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