地方独立行政法人が運営する山武市の総合病院「さんむ医療センター」が1日、開院した。病床数350床、診療科は16科。今後4年間で現在休止中の産婦人科を再開させたいとしている。
1953年の開院以来57年間、地域医療を支えてきた「組合立国保成東病院」は解散。独法化で新たなスタートを切った。
成東病院は05年度、内科医全員が退職する非常事態に直面し、これをきっかけに経営が悪化。さらに、地域医療センターの計画を進めている東金市、九十九里町と、病院利用者が少ない芝山町が組合からの離脱を表明したことで、山武市単独で地方独立行政法人による運営を目指してきた。
開設式で、坂本昭雄理事長は「地域の未来を開くというのをスローガンに、地域医療の発展に尽力したい」と述べた。椎名千収市長は「市が全力で支えていく」とあいさつした。【吉村建二】
毎日新聞 2010年4月2日 地方版