第9回柳寛順賞にキム・ムンスク氏

挺身隊問題対策釜山協議会理事長

 「第9回柳寛順(ユ・グァンスン)賞」の受賞者に、社団法人「挺身(ていしん)隊問題対策釜山協議会」のキム・ムンスク理事長(82)が選ばれた。30年余りにわたって女性運動に携わるとともに、旧日本軍の慰安婦問題を提起し、日本の裁判所(山口地裁下関支部)から、元慰安婦に対する国家賠償を命じる判決を引き出すなど、慰安婦問題について世界に知らしめた功績が認められた。

 柳寛順賞は、1919年の三・一独立運動で活躍した柳寛順の愛国・民族精神をたたえるため、2001年に忠清南道・梨花女子大附属高校・東亜日報が共同で創設した賞。国家や社会の発展に貢献した女性や、女性団体に授与されている。

 キム理事長は慶北大地理学科を卒業後、1960年代に「アリラン観光旅行社」を創業し、釜山女性経済人協会の初代会長を務めた。女性問題に大きな関心を持ち、89年に「釜山女性の電話」を創設して、女性問題の解決に尽力し、また釜山女性団体協議会の会長も務めた。さらに慰安婦問題にも積極的に取り組み、90年に「抹殺された墓碑-女子挺身隊」という著書を出版、2004年には私費を投じ、釜山に「民族と女性歴史館」を開設して、元慰安婦の実態を告発した。授賞式は31日午後2時から、梨花女子大附属高校(ソウル市中区)の柳寛順記念館で行われる。

金南仁(キム・ナムイン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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