ピカチュウ、ガチャピン暴走族御用、神戸

　人気キャラクター「ピカチュウ」や「ガチャピン」のコスプレ姿などで、ミニバイク１４台による集団暴走をしたとして、兵庫県警神戸西署が３月３１日までに、神戸市内の１４～１８歳の少年２８人と２３歳無職の男２人の計３０人を道交法違反（共同危険行為、無免許運転）容疑で摘発した。調べでは、少年らは昨年１０月２９日未明、同署周辺の公道で、原付きスクーター１４台に２～３人ずつ乗車し、無免許運転や信号無視、空ぶかしなどの暴走行為を行った疑い。全員容疑を認めているという。

　神戸西署は、少年らの犯行時、使用車両や少年らの顔、服装などを撮影しながら追跡。画像やビデオを分析して捜査した。少年が着ていたピカチュウやガチャピンの着ぐるみは全身着ぐるみだったが、顔部分が丸く開いているタイプだったため、顔の撮影にも成功。その後、着用者も特定できたという。

　調べでは、少年らは、この日が数年前に引退した有名な暴走族元リーダーの誕生日だったため、日付「１０（テン）月２９（ツク）日」にちなんで「テンツク暴走」を企画。携帯メールなどで参加者を募って実施したという。「テンツク」は、おはやしの太鼓の擬音だが、暴走族の間では、特定のリズムでエンジン音を鳴らす「コール」の一種として知られている。

　［2010年4月1日7時28分　紙面から］