哨戒艦沈没:これまでに判明した内容と今後の課題(下)

■究明すべき部分

 正確な原因究明のためには、まず艦の鉄板が破損している状況を確認しなければならない。艦体が真っ二つに切断された部分の鉄板が、艦の内側に曲がっているのか外側に曲がっているのかを見れば、内部爆発なのか外部衝撃のせいなのか、手がかりがつかめる。鉄板が内側に曲がっていれば外部衝撃、外側に曲がっていれば内部爆発、と見ることができる。艦体の破損が、当初考えられていた穴ではなく、大きな断面積を持つ切断面となっているため、鉄板の曲がり具合全体を把握するには時間がかかり、それが可能になるのは引き揚げ後のこと、という見込みも出ている。

 特に、艦体の真下で「バブルジェット」のような外部衝撃があったとすると、衝撃が加わった部位の鉄板は内側に向くが、折れた残りの部分の鉄板は方向が不規則になりかねない。国策研究機関のある専門家は、「穴が一つあいたのではなく、切断されたため、鉄板の方向は切断面全体について総合的かつ慎重に分析しなければならない。内部爆発であれば艦体内部が損傷していることから、これについて調査してみれば分かる」と語った。

 外部衝撃と確認された後も、魚雷なのか機雷なのか確認するには、破片などの証拠がなければならない。艦体の破損状況だけでは、魚雷なのか機雷なのかはっきりさせることは難しい。艦体に破片が残っていれば幸いだが、そうでない場合、艦体が沈んだ海底の泥を吸い上げ、破片を探さなければならない。

 北朝鮮の潜水艇や半潜水艇などが今回の事故の前後に西海岸の基地を出入りしていたかどうかも、北朝鮮が介入したかどうかを明らかにする重要な状況証拠になり得る。韓米両国の情報当局は、米国の偵察衛星などにより、北朝鮮の潜水艇などが港を出入りしていたことを把握できる。北朝鮮軍の交信を傍受した内容も、決定的な状況証拠になり得る。

ユ・ヨンウォン記者

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朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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