2010年 3月 31日
香川大 遺伝子組換え培養液違法廃棄か
香川大学医学部の研究チームが実験で遺伝子を組み換えた大腸菌の培養液を違法に捨てていた疑いがあることが分かりました。大学が調査委員会を設置し調べています。香川大学によりますと今月18日に「医学部の実験室で遺伝子の実験に使った大腸菌の培養液をそのまま流しに捨てて処分している」と医学部の職員が大学側に内部告発しました。大学は31日午後記者会見し、26日に医学部での遺伝子組み換え実験を停止するとともに調査委員会を設置して研究室の関係者から事情を聞いたり、水質検査などの実態調査を始めたことを明らかにしました。担当の教授は「そういうことはなかったと信じたい」と話しているということですが、問題の実験が大学に出された申請書と違う実験室で行われていたことがわかっています。遺伝子組み換え生物は生態系に影響を及ぼす恐れがあり、法律で、熱や薬品で死滅させて捨てることが定められています。これまでの水質検査で異常は見つかっていないということです。大学から報告を受けた文部科学省は近く調査に乗り出す方針です。

国道2号線 制限速度70キロに引き上げ
岡山市の国道2号線の一部区間で31日から車の制限速度が60キロから70キロに引き上げられました。対象は岡山市内の国道2号の大樋橋交差点から君津JCTまでの約12キロで制限速度70キロを表す道路標識を覆っていたビニールが業者によって取り外されました。今回の引き上げは安全性が高い一般道の制限速度を緩和する警察庁の新しい基準に基づくもので、この区間が立体交差となっていたり、中央分離帯があることから安全性が高いと判断されました。引き上げに伴って歩行者や自転車は路肩を通行することはできなくなりました。岡山県警は今後、ほかの一般道でも利用者の意見などをもとに制限速度の引き上げを検討するということです。

小豆島オリーブバス 運行開始へ
香川県小豆島の住民が設立した新しいバス会社が4月1日から運行を始めるのを前に31日、記念式典が行われました。4月1日から路線バスを運行するのは住民有志で作るバス会社、小豆島オリーブバスです。現在の運行会社が経営難で31日で路線バス事業から撤退するため住民の有志が島内の全世帯や町から出資を受けてバス会社を設立、今月、四国運輸局から事業認可を受けました。小豆島オリーブバスは11路線のうち観光地などを巡る3路線を除く、8つの生活路線を引き継ぎます。バスは現在、使っているバスを無償で譲り受け、従業員のほとんども移行します。すべてのバス停の標識を一新し、運行開始に備えます。今後、利用者の確保が課題となりますが住民が新しい会社を作り民間の路線バス事業を引き継ぐケースは全国でも珍しく新たな公共交通の在り方として注目を集めそうです。

「ゆらら」一時休館
高梁市の健康増進施設、「朝霧温泉ゆらら」の運営業者が決まらず一時、休館する問題です。最後の営業日となった31日も、施設は多くの利用客でにぎわいました。「朝霧温泉ゆらら」には朝からお年寄りや家族連れなどたくさんの利用客が訪れました。この問題は、高梁市が新年度の指定管理者を公募した際、募集要項に不備があり管理者が決まらなかったもので施設は4月1日から一時、休館します。「ゆらら」は2000年のオープン以来約120万人が利用していて、休館が決まった今月は、通常の1.3倍にあたる1万人以上が訪れました。市は募集要項の見直しを行ったうえで、早急に指定管理者を再公募し、遅くとも半年後には営業を再開するとしています。