大阪市の“ショー補助”公益性なし

　歌手やお笑いタレントのショーが含まれる自治会組織主催の大会経費を、大阪市が全額補助したのは不適切だとして、市公正職務審査委員会は３１日、２００５～０８年度の補助金計約１５００万円のうち「社会的許容範囲を超えた部分」を主催者に返還させるなどの対応を取るよう、市に勧告した。

　勧告はショーについて「参加者の娯楽で、社会通念に照らし公益性が認められない。決裁した職員は漫然と公金支出し、市に損害を与えた可能性が高い」とした。

　大会は市地域振興会と市赤十字奉仕団の２団体が年１回開催。有名歌手などを呼んだショーや講演会も行われた。２団体は実質的に同じ組織。市民から「公益性がなく（補助金支出は）違法だ」と通報があった。

　また「日本赤十字社大阪市地区本部」の職員給与や退職金の不足分を補てんするため、０５～０８年度に市地域振興会から分担金など計約２６００万円が流用され、簿外処理など不適切な会計もあったと指摘。

　このうち約半分が「市地域振興会に支出された市の公金が原資と推定できる」とし、不当な支出には返還要求などの措置を取るよう市に勧告した。

（2010年3月31日20時04分  スポーツ報知）

（ ）

（ ）

ソーシャルブックマークに登録