越の反政府サイトに攻撃　グーグルが発表

　【ハノイ共同】米インターネット検索大手グーグルは３１日までに、ベトナム人のコンピューター利用者を狙った悪意のあるソフトウエアが世界中で出回っており、共産党の一党支配が続くベトナムで、政府が中部高原で進めるボーキサイト開発に反対するサイトへのサイバー攻撃などに使われていると警告した。インターネットのセキュリティーに関する自社ブログ上で発表した。

　ボーキサイト開発には中国企業が深く関与。大量の中国人労働者の流入などに対し、歴史的に反中感情が根強いベトナム国民の間では批判の声があり、政府は神経をとがらせている。グーグルは、今回の攻撃は反政府的な声を封じ込めるのが狙いだと指摘したが、ベトナム政府の関与については言及していない。

　グーグルによると、世界中で数万人の利用者が既に感染した可能性があり、感染したコンピューターは反政府的な内容を含むブログに対する攻撃などに使われてしまうという。