小学校校長157人を収賄容疑で捜査 /ソウル(上)
校長、奨学士、行政室長ら51人に対する捜査が進められている中、首都圏の前職・現職学校長157人が修学旅行など団体行事の過程で、賄賂を受け取った容疑について警察が本格捜査を始めた。
昨年末に発覚した施設・人事汚職には主に奨学士ら教育専門職の公務員らが関わっていたが、今回新たに発覚した修学旅行汚職は学校教育を担当する校長らが関わっていることから批判がさらに強まる見込みだ。汚職捜査は主に小学校に集中しており、現職ソウル市の小学校の校長7人に1人の割合で警察、検察の捜査を受けるという未曽有の事態に発展しつつある。
■5000万ウォン以下は自由に随意契約
ソウル市のS小学校は2009年以降、修学旅行や修練会、現場学習など学校外の行事のほとんどをH観光を通じて行った。同校の校長は、手記で作成された見積書を提出したH観光を選び契約していた。
このように恣意的な契約は可能だったのは、ソウル市教育庁の修学旅行指針上、総経費2000万ウォン(約160万円)以下までは1社で見積もりを受けても、随意契約を結ぶことができたからだ。また総経費5000万ウォン(約410万円)までは2社で見積もりを受ければ随意契約が可能だった。そのため業者の選定は校長が自由に行うことができた。
ソウル市教育庁は随意契約を認めてことについて、「校長を信用したため」と説明した。同庁の関係者は「入札方式で業者を選定すれば安全性の低い、業者が選定されるおそれがある。学生の安全を考慮すれば校長が責任を持って決めるのが望ましい」と主張した。
しかし校長らはこれを悪用し、随意契約を通じてリベートを受け取っていた。警察の調べによると、校長らは、旅行会社から2泊3日の修学旅行で学生1人当たり8000-1万2000ウォン(約650-980円)、バス会社からは1台当たり1日2万―3万ウォン(約1600-2400円)のリベートを受け取っていたという。
ソウル地方警察庁の関係者は「リベートを渡して業者らは、次回の修練会や遠足の際にも選定されていた。著しくは行事が中止された場合、手数料の名目でリベートを返還していた」と話した。
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