2010-03-31T15:26:55
ライブレポート
ザ・クロマニヨンズ “ザ・クロマニヨンズ TOUR MONDO ROCCIA '09-'10”
2010.03.13@新木場STUDIO COAST
深くて強い意志、そしてロックンロールを鳴らす幸福感で溢れたステージ
2010年3月25日更新
「初期衝動の塊、ロックンロールの原石がやって来たぜ。激しいビートで削り出し、みなさんの情熱で磨き上げてください」という素晴らしい前説、応える熱い歓声、そしてステージに並んだ4人から放たれる説得力……昨年から続く“MONDO ROCCIA”ツアー46本目は、キラめく瞬間の連なり、ただそれだけでできていた。これぞ新作お披露目ライブとばかりに、『MONDO ROCCIA』の楽曲をやる。1曲残らず全部やる。恋とエロと酒と音楽、彼らが好きなものが詰まったアルバムだ。もちろんメッセージも、深くて強い意志もある。でもそれ以上にロックンロールを鳴らす幸福感で溢れてる。“希望も夢もない なんだかわからない 大好きな事 ひとつだけある”と「ジョニークール」で宣言したら、「恋に落ちたら」ではミラーボールの光の中、“あのね”の3文字でトキメキや照れや相手を想う気持ちをそっと手渡し。「アルバムにちょっと有名になった曲があるんで一緒に歌ってください」なんて前置き、叫んだタイトルはなぜか「レット・イット・ビー」(笑)。ただそのすぐあとに演奏した「グリセリン・クイーン」の“毎秒が伝説”は間違いなく本物だった。フンカーフンカー言いながらオーディエンスに大きな足跡を残し、その足跡から伝わってくる痛みや希望やどうしようもない高揚感は消えることがなかった。ザ・クロマニヨンズにまた逢いたくなった。少しずつツアーの本数が増えていく理由がわかった気がした。
(取材・文/山本祥子)(情報提供/WHAT'S IN)
セットリスト
1. ジャングル・ジャミン 2. ジョニークール 3. 突然バーン 4. アウト 5. 連結器よ永遠に 6. うめえなあもう 7. くま 8. 酒じじい 9. 恋に落ちたら10. 炭酸11. 草原の輝き12. グリセリン・クイーン13. フンカー14. ムーンベイビー15. エロこそすべて16. スピードとナイフ17. 悲しみのロージー18. 鉄カブト19. ギリギリガガンガン20. 紙飛行機21. エイトビート
[ENCORE]
1. 笹塚夜定食2. メインジェット3. ネギボーズ4. タリホー