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Verba
volant, scripta manent.
とくに何も考え事をしていない状態、漠然と何かを「感じているだけ」の時でも、「思い」は浮かんだり消えたりしています。ひとりごとにもならないようなそれらの断片が、何かのきっかけである程度のまとまったかたちになる瞬間というものがなければ、「ひとりごと」も「話し言葉」も「書き言葉」も生まれません。 そして、その瞬間にはその考えは当人にとってまったくの真実だということができます（もちろん善悪や美醜に関わりなく）。そこに嘘の入りこむ隙はないからです。 それを伝えようとする対象も定かでなく、言葉以前のただの「思い」が浮かび上がってくる瞬間。 「日記帳の天使」が働きかけ、また同時に記録しているのは、まさにそういった瞬間なのです。 その瞬間には「すべて」が含まれています。 ですから… |