この日記帳の本体背表紙に箔押しされている題名は『Diary of Angel』の鏡文字になっています。 これは「日記帳の中の天使」にとっては「こちら側=本の外側」の世界全体が本物の つまり、本の「内側」と「外側」がひっくり返っているわけです。 日記帳の中の天使の視点で、日記帳の内側から背表紙に向かっているつもりになってみてください。
この鏡文字はまた、天使がこの本から抜け出すための「しるし」のようなものでもあります。
ところで、天使が抜け出してくる 「こちら側」の世界とは……
日記帳の中でページ(時間)にまたがって存在している天使が抜け出してくる「こちら側」とは、 |
「世界は一冊の美しい書物となるために作られているのです。」
ステファヌ・マラルメ
「永遠は時間が生み出したものに恋している。」
ウィリアム・ブレイク
「別々のページを同時に開くことはできない」
フランスの諺
「天使が多くいればいるほど、自由な空間は広くなる」
エマヌエル・スウェーデンボリ
マルセル・デュシャン