どこかに存在するその記録、本物の『天使の日記帳』には
あなたの今までの人生、
あなたに関係のあることのすべて
ーーあなたが忘れてしまっていることや、
あなたの知らないこと、あなたが生まれてくるまえの様々なことまでも
あなたの経験した、でもあなた自身には言い表せられないようなこと
言葉ではなかなか伝わらない「思い」
また、あなたに届かなかった他者からの「思い」
あなたがすれ違っただけの見知らぬ他人の人生
それもまた『天使の日記帳』に記録される出来事の一つなのですから。
それはあなたのほんの一部分にすぎないのですから。
しかし、そのような記録というのは私たちにとっては、まったくの混沌でしかないわけで、 そのような混沌に一つの道筋をつける手伝いをするのもこの天使の重要な仕事なのです。
何かを考えたり、感じたり、思い出したり、閃いたりしたとき、この天使がそのお手伝いをしているのだということを思い出してみてください。
伝えようとする対象も定かでなく、
言葉以前のただの「思い」が浮かび上がってくる瞬間。
また、それが「言葉」になる瞬間。
「日記帳の天使」が働きかけ、また同時に記録しているのは、
まさにそういった瞬間なのです。
Tempora
mutantur, et nos mutamur in illis.
「時は移ろい、我々も変る」
Verba
volant, scripta manent.
「(話し)言葉は飛び、書かれた文字はとどまる」
どちらもラテン語の格言ですが
「話し言葉は飛び、書かれた文字はとどまる」
については少し説明が必要なようです...