2010年3月30日 18時58分更新
犯罪を犯したものの心神喪失などと判断され、法律に基づいて岡山市の医療機関に入院し治療を受けている2人の患者について、医療機関側が入院を継続させるために必要な手続きを怠り、裁判所から入院の継続を却下されたことがわかりました。
犯罪を犯したものの心神喪失などと判断された場合、「医療観察法」に基づいて医療機関に入院して治療を受けますが、入院を継続する場合は半年ごとに裁判所の決定を受ける必要があります。
岡山市北区の独立行政法人「岡山県精神科医療センター」では、今月16日までに裁判所に手続きをする必要があった2人の入院患者について、担当者のミスで期限を1日過ぎて申請を行い、裁判所から入院の継続を却下されたということです。
このため、医療センターでは患者の家族の同意を得たうえで、別の法律に基づいて引き続き医療センターに入院してもらい治療を行っているということです。
「医療観察法」では医療費を国が全額負担するのに対し、別の法律では3割の自己負担が生じますが、医療センター側はミスを認め、全額を負担することにしています。岡山県精神科医療センターの中島豊爾院長は「今後、このようなミスが起こらないよう再発防止に努めていきたい」と話しています。