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さすらいの諸国漫遊記53-後編- [汽車旅2004]

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・さすらいの諸国漫遊記53-前編-
http://railway583.blog.so-net.ne.jp/2010-03-21


2004年3月7日(日曜日)、なんばのインターネットカフェで目覚めた。  

なんばと言っても、「道頓堀」が正確な所在地で、なんば駅から降りて、5分以内で行ける。2003年夏に初めて、道頓堀の位置を知ったが、この衝撃は“銀座と有楽町が隣り合わせ”という感覚だ。  

ここんところ、なんばのインターネットカフェを宿泊地として、利用している。これは安い価格で泊まれるからで、制限時間内なら一晩2,000円以内ですむ。また、シャワールームもあり、個室にはテレビがあるなど、ビジネスホテルと遜色はないが、携帯電話の充電有料化。客のマナーが悪いのか、紙コップはフロントが管理するなど、サービスダウンしていたのは残念である。  

前日はマッサージチェア体験後、ケータイがガス欠となり、仕方なく、有料の重電機で300円を投資したが、フル充電になるはずがなく、電源を入れたら、すぐさまバッテリーマークが1つ落ちた。  

大阪駅地下街でコンセントを見つけるやいなや、本能で充電。本来、こういうところで充電すると、窃盗罪にあたるそうだが、見逃してもらおう。さいわい、日曜日なので、地下街の人通りは少ない。時刻は6時30分、この時間、ドコモショップはあいていない。


「なにしてんの? 仕事?」  

人と待ち合わせをしているフリをして、ケータイを充電している私に、オッサンが目をつけ、声を掛けてきた。

「別に。電池切れたんで、充電しているんです」  

と私は返す。

「へぇー、そっかぁー。ちゃんと仕事してるぅー?」

「してますよ」  

と、しばしやりとりをして、オッサンは大阪駅中央コンコースへ去って行った。このオッサンは私を“「ホームレス」という名の浮浪者”と思っていたのだろうか? 関西人は気安く知らない人に声を掛けるという、積極性とモノオジしない性格が多いようだが、なれなれしいという難点もある。  

7時を過ぎると、開店準備をする店が目覚め、ワゴン等で商品を搬入する業者を見ると、朝を感じる。私は朝がダメな性分だから、この仕事には向かない。  

フル充電となり、奈良へ。久しぶりに古都と言えるところへゆこう。  

奈良駅から東大寺までは2.5キロの道のりで、ゆるやかな勾配を登るが、900メートル歩いたら、キツイ坂道となる。その途中、興福寺でシカ10頭と遭遇。鎮座して、お出迎えのように思う人もいるだろうが、明らかに眠そうな顔をしている。おまけに寒い。

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シカを見ると、御自慢のツノがバッサリ!! 年に1度、シカのツノ切りを行ない、観光客の安全を守るのが目的だとか。ちなみに奈良のシカは天然記念物に指定されている。天然記念物だからこそ、シカのツノは切らないほうがいいように思えるが、伝統行事という理由でやらざるを得ないのだろうか?

奈良のシカは5~7月にメスは出産期、9から11月上旬にオスは発情期を迎えるため、その期間中はさけたほうがよさそうだが、出産や発情の時期が決まっていることは衝撃的だった。人間はいつでもいいんだからね。 

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奈良公園の敷地内に入ったようで、交差点では人力車数台が置かれ、観光客に乗ってもらおうと、あの手、この手でアピール。私も浅草から出稼ぎに来た従業員に勧誘されたが、まだまだ足腰が丈夫だし、2,000円という大金を払う余裕がなく、辞退した。ちなみにクレジットカード払いもできるという。タクシーなみのサービスと言えるが、やたらと使うと、自己破産の原因になるので、サイフのひもならぬ、カードのひもを締めていることが多い。

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東大寺に入ると、シカが多くなってきた。みんな、シカをかわいがり、シカたちも人間になれている。日常的にふれあう動物は犬や猫が一般的で、シカは“放し飼い”と言ってもよく、奈良公園は“ミニサバンナ”といった感じだ。  

地面には「フンフンフンフン黒豆よぉー」と言わんばかりに、シカのフンがあちこちに散らばっている。シカのエサは『鹿せんべえ』で、1セット150円で販売。シカに近づけると、ムシャムシャ食うが、人間も食べられるという(実際にカップルが売り子のオバチャンに尋ねていた)。  

そういえば、昭和63年(1988年)頃だっただろうか、『笑っていいとも!』で明石家さんまが吉永小百合の『奈良の春日野』という歌を紹介したところ、思わぬ反響を呼んだことがある。ぜひ、『速報! 歌の大辞10』で紹介して欲しいし、番組アルバム第2弾が発売されれば、ぜひ収録して欲しい1曲でもある。

東大寺と言えば、あの大仏だろう。十数年前に大仏を撮ったが、感度の悪いフイルムだったせいか、写らなかった記憶がある。感度800のフイルムを使わない限り、写らないのではないだろうか。  

今回、大仏に会うことはなかった。拝観料500円を取るからだ。十数年前はタダで入った記憶があるのだが、当時は修学旅行で、団体客扱いだから、カン違いするのも無理はない。  

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若草山へ登山しようと志すが、毎年3月20日(3月21日の場合もある)から6月15日までと9月10日から11月25日までしか登れないことを知り、ガッカリ。ちなみに若草山名物、山焼きは成人の日前日の18時に火をつけるとのこと。どおりで、山焼きに死傷者がでないというワケだ。だから、ムダ足ではなかった。  

余談だが、若草山山開きが行なわれた2004年3月20日(土曜日・春分の日)、しかせんべえ投げ大会があり、フリスビー感覚で観光客らは投げ飛ばしていた。また、琉球の竹富島では早くも海開き。ちなみに2月の琉球観光客はフェブラリー最高の40萬人が訪れたという。  

手向山八幡宮で旅の無事を祈願したあと、一気に帰京した。

★備考

岸田法眼のRailway Blog.「2004年の汽車旅1-後編-」 

②今回の記事は2004年5月に執筆したものです。

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