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対談 石川島播磨重工業株式会社 [ユビキタス]

背景ナレッジ活用に取り組まれた背景は何だったのでしょう。

経緯ナレッジ活用を支えるITインフラを、どのようにして実現されたのでしょう。

展望新システムは、どのようなメリットをもたらしたのでしょう。

明日のために、あなたと挑む。 石川島播磨重工業 株式会社 事例概要

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石川島播磨重工業(株)
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ナレッジ活用に取り組まれた
背景は何だったのでしょう。


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本日は、日本を代表する重工業メーカーである石川島播磨重工さん(以下、IHI)にお伺いしました。IHIさんでは非常に幅広い分野で事業を展開されていますが、ここで改めてその概要をご紹介頂けますでしょうか。



水本 氏

当社では生産設備やプラントなどの大型機械から、身近なくらしを支える製品まで、多種多様な製品群をご提供しています。製品が利用される環境も様々で、陸・海・空から宇宙空間にまで広がっているんですよ。また長い歴史を持つことも当社の特徴で、嘉永6年(1853年)の創業から150年以上になります。



——

嘉永6年には一体何をお造りになっていたのですか?



水本 氏

船舶です。実は嘉永6年はペリーが黒船に乗って浦賀に来航した年で、日本としても早急に鉄製の船を建造する必要性に迫られていました。そこで幕府によって作られたのが、当社の母体となった石川島造船所です。ちなみに現在でも、タンカーやコンテナ船などの大型船舶は、IHIグループの主力事業の一つになっています。



——

そうして海からはじまった事業が、今や空・宇宙にまで広がっていると。



高田 氏

その通りです。まず空で言えば、IHIは日本のジェットエンジン生産の6~7割を占めるトップメーカーです。また宇宙についても、現在建設が進められている国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の開発に参画しています。実験棟には船外実験スペースがあるのですが、ここで使用される設備などを当社で製造しています。




高田 成人氏 IHI 情報システム部 次長

——

すごくスケールの大きなお話になってきましたね。逆に私たちに身近な製品で言うと、どのようなものがありますか。



水本 氏

一番わかりやすいものだと、自動車用のタワーパーキングでしょうか。ショッピングセンターの駐車場などに設置されていますので、多くの方が利用された経験をお持ちだと思います。また街中でよく見かけるという意味では、ビル建設現場で使用されるクレーンなどもそうですね。



——

ビルと言えば、今日お邪魔したこの新しい本社ビルに、先頃移転されたばかりだと伺っています。これにはどのような理由があったのですか?



水本 氏

IHIでは、市場環境の変化に対応すべく、過去2年にわたって事業構造改革に取り組んできました。その一環として実施されたのが、今回の本社移転プロジェクトです。この新本社ビルでは、ビジネススピードの向上やコミュニケーションの緊密化を図ると同時に、一人ひとりが持つナレッジをフル活用できる環境を目指しました。





ナレッジ活用を支えるITインフラを、
どのようにして実現されたのでしょう。


水本 伸子氏 IHI 経営企画部 新事業企画グループ 担当部長

——

窓の外には東京湾が広がっていますし、とても居心地の良さそうなビルに感じます。機能的にはどのような特徴があるのですか。



水本 氏

新本社ビルのコンセプトとして、「ユニバーサル」「高度IT」「高セキュリティ」の3点を設定しました。またいくつかの部門ではフリーアドレス方式を採用し、どのフロアも同じような作りにしました。デスクの配置などもほとんど同じですので、組織変更があった場合も、自分の手荷物を持って場所を移るだけ。いつでも・どこでも、好きな場所で仕事ができます。これが大きなポイントですね。こうした取組みと成果が評価され、おかげさまで「日経ニューオフィス推進賞」を受賞することもできました。



——

パーティションで場所を区切ったり、個室を作ったりはしなかったのですか。



水本 氏

しませんでした。と言うのも、「部屋の壁と組織の壁は作らない」ことが大きなテーマだったのです。事業構造改革を迅速に進めていくためには、コミュニケーションや意志決定のスピードをさらに高める必要があります。部屋や組織の間に壁があると、どうしてもこうしたことが難しくなります。そこで全員が仕切りのない、同じスペースの中で働くようにしたのです。



——

「部長クラスになったら特別な場所が確保できる」といったこともないのですか。



水本 氏

ありません。それどころか、今までは窓際にあった管理職の席を、廊下側へと移してしまいました。



——

廊下側と言えば一般的には「下座」ですが、そこへ管理職の方がいらっしゃるのですか。



水本 氏

何か相談事があったとしても、偉い人が並んでいる窓際へはなかなか行きにくいもの。その点上司が廊下側に座っていれば、部屋に出入りする時などに自然と声が掛けられますよね。これもコミュニケーションを良くするためのひとつの工夫なのです。



——

システムも以前と比べて大きく進化したそうですが。



水本 氏

IT面での取り組みとしては、「ネットワーク」「IP電話」「テレビ会議システム」の3点を重点項目としました。

まず1点目のネットワークですが、最近では昔のように紙図面をやりとりするのではなく、CADデータなどの電子データで業務を行うケースが増えています。そこで大容量の設計データなどを活用してもまったく問題がないよう、10Gbpsの高速ネットワークを構築しました。それともう一つは無線LANの活用です。オフィスのあちこちにアクセスポイントを設置してありますので、ノートPCさえあればどこでも自由に仕事ができます。もちろんセキュリティ対策も施してありますので、不正アクセスなどの心配もありません。




高田 成人氏 IHI 情報システム部 次長

——

たとえば食堂でお茶を飲みながら、メールや資料を見たりできるわけですね。



高田 氏

そういうことです。また、時にはメールだけでなく、直接相手と話をしたい時もあります。その際に役立つのが2点目のIP電話です。今回は固定のIP電話だけでなく、個人用の無線IP電話も導入しました。電話が席に固定されていると、相手が不在の時にはどこかへ呼びに行ってもらったり、伝言メモを残してもらったりしなくてはなりません。しかし無線IP電話なら、いつでも直接相手を呼び出すことができます。

また、当社では13ヶ所の工場、26ヶ所の支社と営業所、社内ネットワーク化した海外拠点があります。

他の事業拠点や工場のスタッフとも、一緒に話をしたいケースだってあることでしょう。こうした場合には、3点目のテレビ会議システムが威力を発揮してくれます。テレビ会議システムそのものは以前からあったのですが、回線が遅い上に利用できる場所も限られていました。そこで富士通に協力してもらって、社内ネットワークが利用できるところなら、どこでもテレビ会議・Web会議が行える環境を構築しました。

「どこでもLAN」「どこでも電話」「どこでも会議」の3点を実現したことが、今回の大きな成果と言えるでしょう。



——

富士通をパートナーにお選びになった理由は何だったのですか。



高田 氏

もともと富士通はIHIのネットワーク構築に古くから携わっており、安心感があったことが一つ。それともう一つは、IP電話などのソリューションについて、高い技術力と豊富な経験を持っていたことです。



水本 氏

また、特に大きな決め手となったのが、富士通自身が社内でワークスタイル改革に取り組んでいるという点です。今回はフリーアドレスなどの新たな試みにチャレンジしたわけですが、私たちも初めてのことなので、なかなかイメージが沸かない面がありました。

そこで、同様の取り組みを早くから行っている、富士通の蒲田オフィスを見学させてもらったのです。これは非常に参考になりましたね。最終的には4度も見学に行ったほどです。





新システムは、
どのようなメリットをもたらしたのでしょう。


水本 伸子氏 IHI 経営企画部 新事業企画グループ 担当部長

——

2006年4月からこちらでの業務を開始されたそうですが、以前と比べて働き方は変わりましたか。



高田 氏

たとえば、本社の設計部門と工場の担当者が、製品の3次元モデルを共有しながらテレビ会議をするといったことが、容易に行えるようになりました。いちいち相手先の拠点まで出張したりする必要がありませんので、生産性は大幅にアップしています。社員が持つナレッジをより有効に活用する上で、大きな効果があったと感じています。



水本 氏

本社内での会議の様子も、大きく様変わりしましたね。以前は会議の前に、紙の資料を印刷したり、配ったりするのが当たり前でした。しかし現在ではファイルサーバに蓄積されているプレゼンテーション資料をその場で共有したり、プロジェクターでスクリーンに投影したりすることができます。いちいち紙の資料を個人で持つ必要がなくなったため、ある部署では紙の使用量が6分の1にまで削減できました。



——

冒頭に意志決定のスピードアップを図るというお話もありましたが。



高田 氏

その一例として、決裁時間が大幅に短縮された点が挙げられます。以前は紙の決裁書類を社内便で本社に送るなどしていたため、遠くの拠点では処理に数日掛かることもありました。しかし現在では電子決裁になったため、極めてスピーディーに処理が行えます。しかも承認が遅れている場合はアラームを上げる仕組みなども作りましたので、決裁漏れや見落としが起きる心配もありません。今では、社内便で必要書類をやり取りしていた時の約半分の時間で決裁が完了しています。

——

富士通の製品やサポートに対する印象はいかがでしょう。



高田 氏

IHIグループのビジネスの根幹を支えるシステムですから、信頼性・可用性に対する要求も非常に高かった。その点、今回導入したPRIMEPOWERPRIMERGYFENICSなどの富士通製品は、期待通りの実力を発揮してくれています。満足度はかなり高いですね。



水本 氏

本社では4200名もの社員が働いていますので、このビルへの引っ越しを無事やりとげられるかどうか不安な面もありました。もし電話やネットワークが使えなかったら、業務に大きな影響を及ぼしてしまいますからね。その点、富士通がしっかりと支援してくれたことで、全くノートラブルで移転プロジェクトを完遂することができました。これには本当に感謝しています。




——

今後はどのような展開を考えられているのですか?



高田 氏

新本社ビルでは「いつでも・どこでも」環境を実現できましたが、今後はこれを他の事業所・工場・支社へも広げていくことが課題です。IHIのどの拠点にいても、新本社ビルと同じような環境が利用できるようにしたいですね。



水本 氏

ツールは揃いましたが、まだまだ全員が完全に使いこなすまでには至っていません。ITはあくまでも道具ですから、使い方によって価値が大きくも小さくもなります。私たちとしてもしっかりと社員をサポートし、もっと自由な働き方ができるようにしていきたい。それによって、社内のコミュニケーションやナレッジ活用がもっと深まればいいなと感じています。



——

今後がますます楽しみですね。どうもありがとうございました。



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