米道路交通安全局、トヨタ車問題めぐりNASAに協力依頼
[ワシントン 30日 ロイター] ラフード米運輸長官は30日、トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)(TM.N: 株価, 企業情報, レポート)のリコール問題で、電子スロットルが意図せぬ加速の原因になったかを調べるため、道路交通安全局(NHTSA)が航空宇宙局(NASA)に協力を依頼したことを明らかにした。
トヨタ以外の自動車についても、意図せぬ加速の実態を把握するため、米国科学アカデミーの専門家を中心に調査を進める。
同長官はロイターとのインタビューで「意図せぬ加速の根本原因を調べる」と述べた。
NHTSAは、今年夏の終わりまでに一連の作業を終え、トヨタの電子スロットルに関する正式な調査を開始するかを決定する方針。
トヨタは、電子スロットルに設計上の問題はないと確信していると繰り返し表明している。
ラフード長官はNASAの調査で「何か非常に劇的なこと」が起こらない限り工程表に変更が生じる可能性は低いと述べた。
NASAでは電子工学や電磁干渉、ソフトウエアなどの専門知識を持った科学者9人が調査に当たる。
長官は、NHTSAは独自に分析を行えると強調した上で、議会公聴会での提案を受け外部調査に踏み切ったとした。NASAへの依頼については「以前にも使ったことがある。何らかの影響力がある可能性があると聞いた」と述べた。
意図せぬ加速をめぐる米国科学アカデミーによる一段と広範な調査は約1年半かかる見通し。
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