東芝が原発生産体制強化、韓国・斗山重工がIHIに技術協力

2008年 08月 26日 18:27 JST
 

 [東京 26日 ロイター] 東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)が原子力発電設備の生産体制強化で韓国の原発大手である斗山重工業(034020.KS: 株価, 企業情報, レポート)、IHI(7013.T: 株価, ニュース, レポート)と合意したことがわかった。複数の関係筋が26日、明らかにした。

 加圧水型軽水炉(PWR)の生産実績をもつ斗山重工が、東芝と原発設備で協力関係にあるIHIに技術協力する。東芝は、生産体制の強化を通じて、世界的な原発需要の増加に備える。 

 東芝は米ウエスチングハウスの買収により、米中で相次ぎPWRを受注している。東芝が受注した中国向け原発施設の原子炉は、PWRの生産実績のある斗山重工が製造するが、米国向けなど今後の受注増に対応するのは難しいと判断。斗山重工にPWR向け蒸気発生器などの生産技術でIHIへの協力を求め、生産体制を強化する。これまで沸騰水型軽水炉(BWR)を手がけてきた東芝にとって、PWRの生産技術の蓄積がないことが課題となっていた。 

 もともとIHIは、BWR向け圧力容器などの生産で東芝と協力関係にあった。PWRを手がけるWHを東芝が買収した際、IHIも3%出資しており、事業面での協力関係も、PWR関連設備にまで拡大する方針をすでに打ち出していた。 

 複数の関係筋によれば、東芝とIHIの首脳は7月半ばに会談し、原発分野における協力関係を強化することを改めて確認した。WHは、IHIの人材を受け入れ、PWRに関連した技術指導を始めている。両社は、発電タービンのケーシングなどの生産へと順次、協力範囲の拡大を検討していく考え。

 (ロイター日本語ニュース、平田紀之 記者)

 
 
Photo
写真

五木の子守唄で知られる熊本県五木村議会(定数10)で、全国で初めて議員報酬に能力給を導入することが決まった。  ブログ