March 30, 2010

アリゾナにて

大仕事、レッスルマニアの撮影を終えてやれやれ。
この仕事、もう30年もやっているがレッスルマニア
の仕事だけは、いまだに緊張する。

緊張する理由は「いい仕事をしたい」ということが根本にあるが、
HDTVになってからリングサイドから撮れなくなり
WWEが用意してくれるカメラマンセクションからのみの撮影となった。

今年もふくめここ3年は床から30cmぐらい底上げになった
撮影ポジションが設置されたが、前の観客が立ち上がると
寝技の類はまったく見えなくなってしまう。

今年はブレット・ハートのシャープシューターの時、
観客にブロックされ1枚も撮れずといった感じ。


Randy


ランディ・オートンのRKOは観客のブロックの上まで
飛んでくれたのが、残念なことに顔が隠れてしまった。

さて今年のレッスルマニアだが個人的な感想としては
いまいちといった感じだった。
メインのアンダーテイカーVSショーン・マイケルズの内容こそ
よかったが、2つの世界タイトル戦の結果が私が「こうあるべき」と
思った逆の形になってしまった。

まずバティスタVSシナはバティスタがあと何回か防衛して
ランディの挑戦を受け、二度目の挑戦ぐらいでランディに落とすのが
理想だと思ったのだが、今回シナに落とす形になってしまった。

既に絶対的な人気を誇る横綱ポジションのシナが
いまさらストラップ(チャンピオンベルト)
を取ったところで、グレードアップにならない。

逆にバティスタは日本遠征した頃のような絶対的な
熱さがない。

バティスタとシナが一緒に日本遠征に来た頃は
バティスタが世界王者でシナがWWE王者だったが
バティスタが東の横綱でシナが西の横綱といった感じだった。
ところが負傷で長期欠場などしているうちに
シナに抜かれ、そして思いっきり差をつけられてしまった。

いまのバティスタ、イメージでは大関か思い切り贔屓目に見ても
張出横綱といったところ。だからこそプッシュが必要なのだ。

それからジェリコVSエッジはロイヤルランブル優勝のエッジが
取るべきだと思っていたところ肩すかし。エッジもプッシュを
必要としているレスラーだと思うのだが…。

もう一つ気付いたこととしてロイヤルランブルの開催に際して
「優勝者はレッスルマニアのメインイベントで2つある世界王座の
うち自分の選ぶ王座に挑戦できる」と何度も説明されていたのに
あれはなんだったんだとなる。

アンダーテイカーVSショーンマイケルズをメインとするのは
しょうがないとして、せめてその前に持ってくるべきではなかったのか。

ただ最初にWWE戦をやって王座移動とし、そのあと世界ヘビー級戦を
やってベルトが移動しないというのも理想的とはいえないが。

マネー・イン・ザ・バンクは飛距離の長い飛びが出なかったのが
物足りなく感じられたし、ブレット・ハートがまったく動けなかった
ことも期待していただけに残念に思われた。

年間最大のイベント後、以前から知り合いであったユークスの
人たちとHOOTERSで食事。会話の中で「阿部猛さん新日本の
クリエイティブ部門で活躍していると聞いて驚いたんですよ」
と私がなんとなく言うと、ユークスの役員の方が「阿部さん
その辺にいますよ」と言って私を阿部さんのところに連れて
いって下さった。

阿部さんはWWEマニアで、8年前ぐらいに角川書店の仕事を
されていて、仕事をふっていただいたことから知り合った
わけだが、7年ぐらい前に日本文芸社から
ジミー鈴木監修のアメプロ本を出した時には、
今度は逆に原稿を書いていただいたことがあった。
で、以前は日本に行くと電話して話したりすることがあったが
私の日本での携帯が「水ぽっちゃり」で電話番号を失ってしまった。

最近日本の媒体での取材の仕事をしていないので
かつて最も仕事の頻度が多かった新日本プロレスと
疎遠になっているのが残念でしょうがなかったが、
こうして新日本プロレス「大本営」の「作戦参謀」に
会えたのは嬉しかった。

阿部さんもこのブログを読んでいて下さったようで
「今度酒でも」と言うと「赤羽ハリウッドでも行きましょう」
との答えが返ってきた。橋の爪をくらっての敗北に意気消沈
などしていられない。

Inoki


今日はRAWがあったが、ずっとシュン山口と一緒。
車の中の会話で「来年のHall of Fameは誰になるべきか」とか話を
していた。

「もういないよね」とかの中から「日本人では」となった。
2人の共通した意見として馬場さんがいるが「猪木さんの後では
元子さんは出てこない」というのが私の感覚。

で、私の考えではニューヨークMSGでダイナマイト・キッドと
伝説的な名勝負を展開した初代タイガーマスク。

シュンちゃんは「それなら辰のオジサン(藤波さん)がいいよ」
といっていた。

ノアの選手は間違ってもWWEの殿堂入りはないだろう。
WWEと敵対(まあ象と蟻1匹の差はあるが)している
ROHに、それもレッスルマニア前日の同じ街での
大会に選手を派遣したことはかなりのマイナスだと思う。

ようは1試合でもWWEで試合をしたというのが大切なポイントなので
ノアはなしと思われるのである。

ん?森嶋と潮崎が出たって?ないない、ありえない。

(それを言うなら俺だってサマースラムのメインイベント前に君が代
歌ってるぜ。ダークマッチに出るよりポジションは上だろうに)


さて明日は5日連続のプロレス撮影の最終日でラスベガスに向かう。
爪の兄ちゃんはレッスルマニアの後、車でベガスに移動。
一晩かけてゆっくり行き、朝に到着したようだが、
私は長距離運転する体力が残っていない。
というか、基本的に飛行機のほうが好きなので飛行機でいく。









jimmysuzukiusa at 14:55│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!

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