「プッチンプリンいちご」(105g、105円)は、2月2日より全国での販売を再開した。普通のプッチンプリンとの違いはソース部分だけ。ぜひ“プッチン”して食べてみよう(画像クリックで拡大)

 子供から大人まで、多くの人に愛される定番中の定番プリン「プッチンプリン」。そのいちご味ソースバージョンが、昨年末の発売以来、爆発的なヒットを記録している。2009年12月8日にコンビニで先行発売を開始し、14日にスーパーなどでも販売をスタート。しかし、注文数に生産が追い付かず、発売からわずか10日後の18日以降は東名阪地域以外での販売を休止する状況に。開発に関わったグリコ乳業(東京都昭島市)商品企画開発部マーケティング洋生菓子グループの岩田理恵さんはこう話す。

 「プッチンプリンブランドの活性化のため、定期的にこうした“変わり種”の商品を発売していますが、発売1週間で販売数量が落ち着くというのがこれまでの傾向。今回のように、生産が追いつかないほどの人気は予想以上でした。大々的な宣伝をしたわけでもなく、これだけヒットした理由は、正直私たちにもわかりません」。

 今回の「プッチンプリンいちご」は、通常カラメルソースになっている部分にいちごソースを使用した“フレーバー品”。1972年の発売以来、同ブランドでフレーバー品を販売するのは初めての試み。

 「もともと比較的高めの年齢層に支持されていた商品だったため、20代〜30代前半の認知度は低めでした。そこで、もっと注目してもらおうと開発したものです。プッチンプリンらしさを守るため、プリンベースを変えず、ベースの見た目と味の相性を考えていちごソースに決まりました」(岩田さん)。

 いちご味が品薄状態になったため、代わりに通常商品を購入する人が増えるなど「プッチンプリン」全体の販売数を増加させる相乗効果も生まれているという。

 2010年2月以降は通常通りの販売体制に戻り、全国のコンビニ・スーパーなどで入手可能になった。今後、同商品の販売が継続されるのか、新たなフレーバー品が登場するのかといったことについては、「戦略上、企業秘密」(岩田さん)とのことだが、400gの「ハッピープッチンプリンいちご」も発売を開始した。今後も同社が繰り出す「新プッチンプリン」に注目したい。

(文/鼠入昌史=Office Ti+)