岡山放送局

2010年3月29日 19時7分更新

笠岡航路の統合で合意


赤字経営が続く岡山県笠岡市の笠岡港と笠岡諸島とを結ぶ旅客船を運航する3つの会社は経営効率化をはかるため、来年1月をめどに合併することで29日、正式に合意しました。

笠岡港と笠岡諸島の7つの島との間では、現在、3つの会社が競合する形で旅客船を運航していますが過疎化に伴って利用者が減少し、3社の赤字額の合計が年間6400万円を超えるなど厳しい経営が続いています。

このため笠岡市では、3社のほか利用者にも参加を呼びかけて協議会を設け、合併する方向で話し合いを進めてきましたが、3社は現在の負債を抱えたまま合併してもその後の経営は困難になるなどとしていたため調整が難航していました。

29日笠岡市役所で開かれた協議会で、笠岡市は3社のうち債務超過となっている2社が抱える負債について原則として負担する方針を表明したため3社は合併することで正式に合意しました。

笠岡市は29日合併を含めた航路の改善計画を中国運輸局に提出し、3社は、早ければ来年1月にも1社に統合され、島の住民の生活の足も確保されることになります。

笠岡市は、今後、会社側に対し重複する航路やダイヤの見直し、それに効率のよい小型の船の導入など、経営の効率化を求めることにしています。