哨戒艦沈没:生存者が語る事故当時の状況

「寝室でドンという音と共に体が飛ばされた。下着姿でゴムボートに飛び降りた」

 今月26日に発生した哨戒艦「天安」の沈没事故から生き残った生存者は、事故当時の状況について「爆発音が聞こえた後、船体が真っ二つに割れ、船体後方部分が一瞬のうちに沈んだ」と証言した。

 27日午前1時50分ごろ、京畿道城南市国軍首都病院に移送されたチョン・ジョンウク上士(曹長に相当)の家族は面会後「(チョン上士が)交代時間前に少しの間眠るために午後8時ごろ寝室に戻り、横になっていたところ、突然“ドン”という音が聞こえ、体が飛ばされたと語った」と伝えた。チョン上士は「同僚が起こし、正気を取り戻して目を開けてみると、目の前に(船体が)2メートルほどだけ残して全部なくなった状態だった。多分、船体の3分の1が全部吹き飛んだと推測した」と語ったという。チョン上士は「気を取り戻して、下着姿のまま周りに見えた同僚たちを連れて外に出た。(海上に)ゴムボートが見えたので、同僚たちとその上に飛び降り、おかげで救助された」と家族に語った。

 チョン上士と共に移送されたシン・ウンチョン下士(二等軍曹に相当)はおじに対し、「当直で甲板に立っていたが、後部で“パン”という大きい爆発音がした後、船体が傾き始めた。当時、暗く、眼鏡も落としたので、よく見えなかったが、船が二つに割れたようだった」と話した。シン下士はまた「腰をけがして船内にいたところを救助された。横に同僚たちが倒れていたが、生きているのか死んでいるのか分からなかった」と話した。家族によると、シン下士は「船外に飛び降りたが、周りから同僚たちが切迫した声で“助けてくれ”と叫ぶのが聞こえた」と語ったという。

 平沢海軍第2艦隊司令部では事故翌日の27日午後、生存者5人が行方不明者の家族約300人に対し、非公開で事故当時の状況を直接説明した。行方不明者の家族によれば、ある上士は「(26日)夜9時ごろ、夜食を食べていたら突然船が揺れ、停電になった。体が上に10センチほど浮かび上がった」と伝えたという。彼はまた「暗闇の中、外に出てみると船が傾いていた。この時から懐中電灯をもってほかの負傷者や生存者を探し回り、ロープを負傷者の体に縛って引き上げた。その後、船が90度に傾いた」と説明した。

城南=李碩浩(イ・ソクホ)記者

シム・ヒョンジョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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