中国軍、仮想敵に変化 台湾から日米、印越も【北京共同】中国人民解放軍の軍事演習で近年、伝統的な対台湾有事に加え、対日米戦や対インド、ベトナム戦を想定するなど、内容に変化が起きている。中国軍筋が29日までに明らかにした。台湾与党、国民党との関係改善が進んでいることを背景に、多極化する国際情勢への対応がうかがえる。 同筋によると、過去5年間の師団、旅団級の司令官が指揮する演習では7割以上が対台湾戦を想定していた。だが台湾が独立を宣言、日米が独立支持を表明して戦闘状態となるといった想定にとどまらず、同時に第三国のインドやベトナムが国境紛争で同時介入してくる多面戦を想定したり、台湾が生物化学兵器を所有しているといった新たな想定が2008年前後から加わっている。 また台湾問題と関係のない演習では「国境紛争」などを発端とする対インド、ベトナム戦の演習がここ数年増加。また米単独や日米が共同で中国を侵略する想定の演習も実施した。中国軍はアジア地域の有事では在日米軍基地が米国の空軍、陸軍作戦部隊の重要な拠点になるとみている。 【共同通信】
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