b5227a918c746f1e中井洽については、スパイ小説もどきの陰謀説まででてきて、騒がしければそれでよしとするマスコミの体質が浮き彫りになっている。表向きは大抵、公安委員長としての責任を問う声が大半であるが、ずるがしこいマスコミは「女性問題」にしか、読者および視聴者の関心がないと計算していて、カードセキュリティやSPとの連絡などの問題にまぶして、巧妙に愛人との関係を忍ばせ、報道している。もちろん脇の甘い中井は更迭すべきだが、そうすると政権にいる人の殆どを、更迭しなければならない。しかしほかにも、閣僚や党役員に相応しくないひとがいるようだが、そんな聖人君子を政治家に望むのは、どだい無理であり、多少ヒステリック過ぎると、感じなくはない。大体キスを問題にする人は、欧米で地下鉄などの公共機関に乗ったら、おそらく一分も耐えられないであろう。見苦しいのはそんな日常茶飯事を、否定する中井の卑屈さであって、男女の接吻がいけないというのなら、欧米の政治家は全部更迭されることになる。

pro_kamei閣内不一致の張本人である亀井静香は、中井の事件を「明るい話題」と言っている。しかし亀井の本音は中井の「老いらくの恋」賞賛ではなくて、マスコミへの痛烈な批判である。彼の強引なモラトリアム提案も郵政逆コース志向も、マスコミへの毒を多分に含んでいたのと同じようにである。別に亀井の肩を持ちたくはないが、一面当たっているところもある。たとえば、、、

いまだにマスコミは、誰がだれと結婚したとか、誰が誰と関係したとか、男女間の妖しい関係を追求することを日常の業務としている。パパラッチを使っているように思っているひともあるが、「覗き見トム」はマスコミの隠れ「本体業務」なのだ。発行部数と視聴率で（NHKは税金）糊口をしのいでいるマスコミは、政治報道であっても根底になんらかのスキャンダルを多く報じることが、飯の種だと確信している。スキャンダルにもいろいろあり、検察が動いただけで、話を捏造することもあれば、裕福な親が庶民の嫉妬をかきたてるような金額の「おこずかい」をあげたことを、取り上げたりもする。でもそのなかでもっとも下卑たネタが「男女関係」であり、マスコミの稼ぎがふえるネタでもある。

その顕著な例が、日米間の「密約」を暴露した西山太吉を、自民党の走狗であるマスコミが女性問題にすり替えて、抹殺し、事実を曇らせたことであることは言うまでもない。

ついにマスコミの堕落は政治にも外交にも及んできた。些事抹消を大きく報道し、新政権の「記者クラブ放逐志向」をさまたげるため、倒閣せんと企む分子の金銭的な援助を期待している。

また自民党にかわるスペアとして「第三局：みんなの党」を宣伝し、マスコミの既得権益をあくまでまもろうとしている。

つけいる隙をあたえた中井は愚かだか、つけ入ったマスコミは下劣である。無粋こそがマスコミであり、政治だから、いきがっても詮無いから、ここは都都逸でもひとつ、、、。

「♪ひとの恋路を邪魔する奴は、馬に蹴られて死ぬがよい」

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