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【プロ野球】

楽天 ようやく今季初勝利 マー君10回完投でサヨナラ呼んだ

2010年3月29日 紙面から

◇楽天2−1西武

 チームを今季初勝利に導いたのは、マー君だった。楽天・田中が延長10回まで、118球を一人で投げ抜き、チームの開幕連敗を4で止めた。渡辺直のサヨナラ打が飛び出したのは、ブラウン監督から交代の指示を受けた直後。「我慢して投げていれば、流れが来ると信じていた」。サヨナラの走者が本塁を踏んだ途端にベンチから真っ先に飛び出したマー君。1失点で耐えた熱投で、チームと自分の2010年1勝目を手に入れた。

 昨季計41勝を稼いだ岩隈、田中、永井の3本柱で、まさかの開幕4連敗。この日負ければ06年に記録した球団ワーストの開幕5連敗に並ぶところだった。試合直前には守護神・福盛が急きょ登録を抹消され、ブルペンの投手も一人減っていた。「自分ができるだけ長く引っ張るしかなかった」。マー君は気持ちを奮い立たせながら投げ続けた。

 力投派からの脱皮を目指し、昨季中から力まずに投げる“脱力投法”に取り組んできた。今季初登板だった21日のオリックス戦では力みがちで失投も目立ったが、この日は「修正ができた。(腕を振る際は)力を抜き、リリースの瞬間だけ力を入れることができた」。この日の最速は146キロながら相手打者のバットを4本をへし折り、「いいフォームで投げれば、150キロが出ていなくても打たれることはない」。理想通りの投球ができたことを自賛した。

 「この勝ちで流れが変わり、勢いに乗ってくれればと思う」とマー君。ブラウン楽天を襲った負のスパイラルも、この男の力投から解消したいところだ。 (鶴田真也)

 

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