燕、日本一へ吉兆！村中が１１Ｋで初Ｇ倒

　（セ・リーグ、巨人２−５ヤクルト、３回戦、ヤクルト２勝１敗、２８日、東京ドーム）Ｖ率１００％の“超吉兆”だ！！　ヤクルトは２８日、巨人３回戦（東京ドーム）に５−２で連勝。村中恭兵投手（２２）が８回５安打２失点の好投で、今季初勝利を挙げた。１１奪三振と強力打線を手玉に取り、開幕カード勝ち越しに大貢献。ヤクルトが東京ドームでのＧ開幕３連戦に勝ち越した１９９５、９７年はいずれも日本一。何かが起こるムードがプンプンしてきた。

　ヒーローインタビューに、思わず白い歯がこぼれた。５年目左腕の村中が、８回５安打２失点。巨人戦初勝利に、笑いが止まらなかった。

　「一昨日の石川さん、昨日の由規と強気のピッチングだったので、ボクも強気に攻めた。巨人に勝たないと、上にはいけないですから」

　最速１４９キロの直球を軸に、セ界最強の打線を寄せ付けなかった。一回先頭の坂本を、内角低め１４４キロの直球で見逃し三振。これで勢いに乗りフォーク、スライダー、カーブを交え自己最多の１１三振を奪った。毎回＆先発全員のおまけ付きだ。

　前日（２７日）、２０歳の由規が８回５安打１失点でチーム初勝利をあげた。いつも埼玉・戸田寮から愛車のボルボで由規を球場まで“送迎”している２２歳は「年下に負けるわけにはいかないから」。２人のライバル心が、チームに連勝を呼び込んだ。

　打線も１０安打を放ち、昨季１勝７敗１分けと苦戦した“鬼門”の東京ドームで２勝１敗。敵地での勝ち越しは０４年８月以来、６年ぶりだ。東京ドームでの開幕は過去５度あり、勝ち越した９５、９７年はいずれも日本一になっている。Ｖ率１００％の“吉兆”だ。

　昨季５勝１８敗１分けと負け越した宿敵に、由規＆村中の起用がズバリ的中。高田監督は「『今年は違うぞ』というところを見せられた。巨人には由規、村中という球に力のあるピッチャーだと思っていた」と、してやったりの表情だ。

　開幕前の下馬評なんて関係ない。大嫌いだった東京ドームで、歯が立たなかった巨人を相手に、確かな手応えをつかんだ。後はこの吉兆を信じて、突き進むだけだ。