天安艦沈没の原因が事故3日後になっても究明されないため、インターネットでは陰謀論が登場している。国防部など政府当局の事故説明が不十分な一方、相当な専門知識を根拠にした論理的説明がネットユーザーたちの反響を得ている。最も論争の熱い関心事は北朝鮮の攻撃についてだ。
ネットユーザー「消しゴム」は、あるポータルサイトで「ユーゴ型潜水艇に搭載された533ミリの魚雷による攻撃だ。沈底爆発は水圧で船の竜骨を折る。火薬のにおいがなければ(船下で爆発する)沈底攻撃が確か」と主張した。ほかのネットユーザー「クァンドリ」は「魚雷ではなくて機雷による事故の可能性が高い。天安艦は北朝鮮が訓練中に流失した機雷を探知・とり除く任務も持っています。北朝鮮の意図的攻撃によってやられたよりは、流失した沈底型機雷による事故であるものと思われる」と述べた。
ほかのネットユーザーは機雷や魚雷攻撃ではないと反発した。「魚雷艇を活用した軽魚雷攻撃です。潜水艦や反潜水艇ではないようだ。天安艦は潜水艦を探知することができるPHS‐32ソナーを搭載しているから」(ネットユーザーkcvn)という説明とともにだ。
天安艦のの沈没の形態で見て外部の攻撃である可能性が高いという主張が多い。ネットユーザーたちは「基底爆発」を多く取り上げた。地雷のように海底に固定された機雷が爆発し、天安艦の艦尾が打撃を受けたはずだという主張だ。
ちょっと驚くシナリオもある。「高度の訓練を受けた北朝鮮特捜部隊員(北朝鮮版UDT)が夜間に艦艇に浸透する。そして時限爆弾を装着してすぐ脱出する。特殊要員は1キロほど離れたペンリョン島にもぐる。その人は今もペンリョン島のどこかで張りこみしている」というものだ。このネットユーザーは当時、レーダーにどれもつかまらなかったという点、天安艦が潜水能力にすぐれているという点を根拠にした。一方、事故の原因を軍の内部に見出そうとした。「第2のキム一兵事件」という主張がそれだ。キム一兵事件とは2005年GPで発生した銃器乱射事故だ。当時、キム・ドンミン一兵が内務室で手榴弾を投げ、小銃を乱射して8人を殺害、4人にけがをさせた事件だ。天安艦の内部でこのような極端的な事件が起きたという推測だ。北朝鮮側の攻撃の兆しはなく、爆発の威力が大きかったというのが根拠だ。
これに対して専門家たちは「確かな情報を持つことができなかった状態で、断片的な軍事知識だけで推測するのは危険だ。オンライン上、文も誤った情報を含んだ場合が多い」と指摘した。