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菅氏&亀井氏「サンプロ」最終回でまた対決

 菅直人財務相と亀井静香金融・郵政改革担当相のバトルが再燃した。28日放送のテレビ朝日「サンデープロジェクト」に出演し、郵政改革法案の概要を発表する直前の連絡をめぐり「言った」「聞いていない」との水掛け論を展開。2人は昨年末、第2次補正予算案をめぐり怒鳴り合いのケンカとなった因縁の相手。鳩山内閣の支持率回復につなげるどころか、閣内の不協和音をあらためて印象付けてしまった。

 亀井氏が今月25日に発表した「ゆうちょ銀行」の預金限度額引き上げ方針。1000万円から2000万円への倍増を示すフリップが戦いのゴングとなった。

 亀井氏「(郵政見直しを)総理は了解されたということで、菅さんにも全部申し上げた」

 菅氏「(概要の公表まで限度額の)数字は私も知りませんでした。仕組みの問題は事前に相談されていました」

 亀井氏「電話で言ったでしょ」

 菅氏「数字は聞いてませんって」

 亀井氏「直嶋さん(正行経済産業相)、小沢さん(一郎民主党幹事長)、重野さん(安正社民党幹事長)にも話をしましたよ。数字のない話をすると思いますか?私がイカれててもそんなことする訳ない。冗談じゃない」

 興奮気味の亀井氏は、2人の間に座る福島瑞穂消費者担当相(社民党党首)の存在を無視するように、菅氏の方に身を乗り出して口角泡を飛ばした。対照的に菅氏は、語気を強める場面はあったが、亀井氏の方を見ようともしなかった。福島氏は「社民党としては了承している」と亀井氏を援護。現有議席数が少なく閣内での存在感を示したいのは国民新党と同じ。沖縄の普天間飛行場の県外移設が難しい情勢だけに、亀井氏が掲げる日本郵政の非正規雇用10万人の正社員化に“乗る”道に活路を見いだしたいとの狙いもあるようだ。

 足並みのそろわない3閣僚のドタバタぶりばかりが目立ち過ぎて“反撃”の機会を失ったのは自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表ら野党側。「政府の中でやってくださいよ。議論にならないよ!!」と内輪もめにあきれ顔だった。

 NHKの番組に出演した仙石由人国家戦略担当相は、限度額引き上げについて「官の肥大化」につながると指摘し「民間が萎縮することが心配」と懸念を表明。骨格部分の修正には応じない姿勢を示している亀井氏について「変わってもらわなきゃ困る」と修正を求める考えをあらためて示した。政府は全閣僚出席の郵政問題を議論する懇談会を30日に開く予定だが、閣僚間の溝が埋まるかは微妙な情勢だ。

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