25日に開かれた添田町議会の3月定例会最終本会議では、一般質問もあった。4人の議員のうち3人が、県町村会を舞台にした汚職事件に関して山本文男町長(84)の責任などを問うた。しかし、ときに声を荒らげ、ときに答弁をはぐらかす「山本節」は健在で、議論はかみ合わないまま。傍聴席からは「あきれた」との声も聞かれた。
町長が1日、「被害者は私」などと述べたことを踏まえ、久保田実生議員は「こうした発言ばかり強調されている。町の広報紙などで町民に文書で謝罪するつもりはないか」と質問した。
町長は「事件の当事者なので、迷惑をかけたことを申し訳ないと思っている」と謝罪。その上で「全員協議会では(報道関係者に)びっくりして言い損ないがあった。あなたがそんな目に遭ってみなさい。言えますか、言えないでしょ」と、身ぶり手ぶりも加えてまくしたてた。
あらためて文書の謝罪を問われると、「差し控える時期だと思う。お考えは、悪いとは思いません」とけむに巻いた。
2月の逮捕まで議会に対し、「自分は関係ない」と答えた理由を尋ねた竹田善浩議員には、「お答えできませんのでご了承ください」。松本雄二議員が「民意を確認する手段として町長選を実施すべきでは」と質問すると、「時期が来たらどうするかも決めたい。今日現在は、そこまでいっていない」と答え、「(時期は)私が判断する」と述べた。
=2010/03/26付 西日本新聞朝刊=