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興毅“挑戦者カラー”青グローブ使う!

 計量を一発でパスしポーズを決める亀田興毅=後楽園ホール(撮影・村中拓久)
 計量を一発でパスしポーズを決める亀田興毅=後楽園ホール(撮影・村中拓久)

 「WBC世界フライ級王座統一戦」(27日、有明コロシアム)

 正規王者・亀田興毅(23)=亀田=が原点回帰で王座統一を目指す。26日、東京・後楽園ホールで世界戦の調印式、計量が行われ、興毅、ポンサクレックともに青色のグローブを使用することが決まった。「挑戦者」の意思表示で、興毅自ら“挑戦者カラー”の青色を選択。過去、同王座を17度防衛した世界的王者を完ぺきにたたきのめし、夢の米ラスベガス進出の足掛かりとする。計量は興毅がリミットいっぱいの50・8キロ、ポンサクレックは50・5キロでパスした。

  ◇  ◇

 史上初となる後楽園ホールのリング上での調印式で、デビュー当時の気持ちを思い出していた。統一戦への意気込みを問われた興毅は「俺はベルトを持ってるけど、まだ半分。ポンサクレックに勝って真のチャンピオン。挑戦者の気持ちでいくよ。俺はまだチャンピオンやない」と自身に言い聞かせるように話した。

 試合で使用するグローブの色を自分の意思で青色に決めた。興毅が青色を試合で使用したのは、03年12月のプロデビュー戦と、06年12月のWBA世界Lフライ級初防衛戦の2試合だけ。ランダエタ(ベネズエラ)との再戦となった同防衛戦と同じく、原点に戻るための選択だった。

 こだわりはまだあった。チャンピオンベルトを調印式に持参しなかった。「王者」ではなく、「挑戦者」として試合に臨むためだ。調印式では、WBC世界ミニマム級王者オーレドンのものを借りたが、ポンサクレックとの写真撮影ではベルトを手にせず挑戦者としてふるまった。

 「そんなに昔と変わってへん。でもちょっと年を取ったかな」と6年ぶりの対面を振り返り、「ポンサクは(6年前に)スパーリングした時からチャンピオン。そのチャンピオンに勝ってベルトを取りたい。フライ級で一番強いことを証明したい」と語気を強めた。

 “挑戦者”として、この日はメンチ切りと計量後のパフォーマンスを封印。「17度防衛したポンサクに勝てば世界が認めてくれる。もうひとつ上のステージのステップにしたい。試合当日になったらテンションも上がるやろ」。過去最もきつかった8キロの減量をクリアし、静かに闘志を燃やしていた。

(2010年3月28日)
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