WBCの会見に出席し、質問する亀田ジム・五十嵐会長(右)(撮影・村中拓久)
「WBC世界フライ級王座統一戦」(27日、有明コロシアム)
正規王者・亀田興毅(23)=亀田=が、暫定王者ポンサクレック・ウォンジョンカム(32)=タイ=に0‐2の判定で敗れ、王座から陥落した。試合後、亀田ジムは採点を不服とし、再戦を要求した。
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亀田ジム・五十嵐紀行会長は試合後、5回のバッティングに対する減点を巡る裁定と、試合前夜にあったポンサクレック陣営の不可解な行動との因果関係を暴露した。
五十嵐会長は「(中立であるべき)タイ人のスーパーバイザー(SV)が宿泊しているホテルを監視していたら、タクシーが止まり、ポンサクレック陣営の人物が4人出てきた。僕は追跡し、彼らがSVの部屋に入るのを確認した」と証言。同会長が部屋から出てきた陣営の秘書に詰問すると「(もう1人のSVであるJBC事務局長)安河内氏の許可を得て来た」と説明したが、安河内氏は「出していない」と否定した。
五十嵐会長は「大一番の前夜にSVが自国の選手陣営を部屋に入れるとは…。結果的に判定がこうなったことを思うと、あの時の疑いが増幅する」とし、背景にある“癒着疑惑”の可能性を示唆した。当のタイ人SV、エドワード・タンガラジャ氏は「バッティングのルールについて聞きたいことがあると言われて会った」と説明したが、状況は混迷してきた。
(2010年3月28日)