中井氏、女性連れ込み 組閣時の“身体検査”でわかっていた

2010.03.26


中井洽・国家公安委員長【拡大】

 議員宿舎に銀座の美人ホステスを連れ込み、カードキーを渡していたとして、中井洽(ひろし)国家公安委員長(67)の資質が問われている。本人は「問題はない」と居直っているが、中井氏の女性関係は、鳩山由紀夫内閣が発足する前の身体検査でも情報として上がっていた。関係者の間では「大丈夫なのか」と心配されていたという。

 「6年ほどのつきあい」「1週間に1回、室内の清掃を頼んでいた」「(進退は)全く考えていない。引き続き職務に精励したい」

 中井氏は25日の記者会見で、こう言い放った。深夜に議員宿舎の掃除を頼むなど、自身が所管する警察でも簡単に信用してくれるとは思えないが、正面突破で大臣ポストにとどまる気のようだ。

 今回、週刊誌報道で突然浮上したスキャンダルだが、中井氏の女性関係は一部では有名だったという。昨年夏、閣僚候補を対象とした身体検査でも、こうした情報は上がっていた。

 民主党関係者は「中井氏は以前、九段の議員宿舎に住んでいたが、そこにも女性を連れ込んでいたようだ。深夜に一緒にタクシーで帰宅して部屋に入るため、夜回りの政治部記者の間で『何だあれは?』と噂になった。その後、中井氏の帰宅後、5分ぐらい時間を空けて女性が来るようになり、『いよいよ怪しい』『議員宿舎をホテル代わりに使っているのでは』と話は広まっていた」という。

 この女性が今回のホステスかどうかは不明だが、党がこうした情報を得ていたことは確か。ちなみに、中井氏は九段宿舎からセキュリティーの厳しい赤坂宿舎に移ることを最後まで渋っていたとされる。

 中井氏は12年前に妻を自殺で失っている。「独身だから」という判断からか、昨年9月の組閣で、国家公安委員長・拉致・防災担当相に抜擢された。

 今回、鳩山首相は平野博文官房長官に調査を命じたが、中井氏を最高の倫理観が求められるポストに就けたことは、正しかったのか?