2010年3月27日 0時4分 更新:3月27日 11時13分
【ソウル西脇真一】韓国国防省によると、26日午後9時45分(日本時間同)ごろ、韓国が黄海上の軍事境界線と位置づける北方限界線(NLL)付近の白●島(ペクリョンド)南西約1.8キロの海上で、韓国海軍の哨戒艦「天安(チョンアン)」(1200トン級)が訓練活動中、船尾付近で爆発が起き、沈没した。乗組員104人のうち27日朝までに58人が救助され、うち13人が負傷、残る46人が行方不明となっている。波が高く捜索は難航しており、同国海軍では朝鮮戦争以降、最悪の事故となる可能性が高い。
韓国軍当局は、爆発原因は不明としているが、北朝鮮との近接海域のため、全軍に緊急警戒態勢を敷くよう命令。また、青瓦台(大統領府)は発生直後に続き27日朝も安保関係閣僚会議を開き、李明博(イ・ミョンバク)大統領らが情報収集や分析を続けたが、現在のところ北朝鮮軍に特異な動きは見られないという。また、青瓦台は同日予定されていた公式行事の延期を決めた。
軍関係者は「北朝鮮側の砲撃や対艦ミサイル発射の明確な兆候は把握できていないが、さまざまな可能性を想定して分析している」と述べた。
北朝鮮は昨年12月、NLLとは別に独自に設定している黄海の海上軍事境界線水域を「平時海上射撃区域」にすると宣言しており、韓国では北朝鮮の攻撃の可能性を指摘する声もある。ただ、聯合ニュースは「船体を確認しなければ事故原因を推定することはできない」とする青瓦台関係者の慎重な見方を伝えた。
黄海上では99年6月、02年6月、09年11月に南北艦艇が交戦している。
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