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かえで支援学校元教諭の酒気帯び運転:懲戒免職を停職に 県人事委が修正裁決 /山梨

3月27日11時35分配信 毎日新聞

 ◇県教委、飲酒運転処分の原則見直しも
 県人事委員会は26日、酒気帯び運転で懲戒免職となった県立かえで支援学校の男性教諭(45)の処分を停職6カ月に修正する裁決を出した。教諭が不服申し立てをしていた。県教委は採決に従って教諭の復職を認め、飲酒運転は懲戒免職とする原則の見直しも検討する。【小林悠太、春増翔太】
 教諭は昨年8月5日朝、甲州市で乗用車を運転中、自転車に乗っていた中学生に軽傷を負わせる交通事故を起こし、呼気から基準を上回るアルコールが検出されたため、道交法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕された。このため、県教委は8月12日付で教諭を懲戒免職にした。
 しかし、裁決書によると人事委は、飲酒から事故まで一晩の睡眠を経て8時間あり、事故に酒気帯びの影響があったと認めることは困難と認定。まじめに勤務しており、処分軽減を求める嘆願書が出されていることなどを考慮して「懲戒免職処分は過酷」と結論した。さらに、懲戒免職は「看過できないほど重要な場合に初めて行われるべき処分」と指摘して、酒気帯び運転に適用すること自体に疑問を投げかけた。
 県教委高校教育課によると、教諭の処分を停職6カ月とすると、期間は昨年8月13日から今年2月12日までとなる。このため、週明けの3月29日から職場復帰を認めるという。2月13日以降の給与も支払われる。
 県教委は06年、飲酒運転は原則懲戒免職処分とする指針を定めた。同課は「裁決書の詳細を確認後、必要ならば指針の見直しを検討したい」と話している。
 ◇「29日から復職」に教諭笑顔
 「本当ですか」−−26日夕方に甲府市で開かれた記者会見終了後、29日から復職できることを報道陣から伝えられると、教諭は緊張した面持ちを一変させ、満面の笑みを見せた。そして「ありがとうございます」と何度も繰り返した。裁決書は受け取ったが、復職の時期までは聞いていなかったという。
 教諭は記者会見で「多くの人に迷惑をかけ、事の重大さを悔やみました」と話した上で、裁決について「たくさんの方々の支援があったから生きてこられた。子供たちへの支援を続けることで償いたい」と静かに語った。また、多くの教え子や保護者から励ましの手紙やメールを受け取ったことを明かし、「私を信頼してくれた。お礼のメールを送りたいと思います」と繰り返し感謝の言葉を述べた。
 教諭はその後、支援活動に携わった教え子や保護者らの待つ報告会場に向かった。【春増翔太】

3月27日朝刊

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最終更新:3月27日11時35分

毎日新聞

 

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