国民経済計算:総資産、過去最大の下落

2010年1月29日 21時11分 更新:1月29日 21時38分

 内閣府が29日発表した08年末時点の国民経済計算(確報)によると、国や企業、個人が保有する国全体の総資産は8016兆3000億円で、07年末より430兆7000億円(5.1%)減少した。2年連続のマイナスで、今の統計を開始した80年以来、過去最大の下落率となった。総資産から負債を差し引いた08年末の正味資産(国富)は、前年末比28兆円(1%)減の2783兆円になり、3年ぶりに減少した。

 08年秋のリーマン・ショック後の株価下落で、全体の7割を占める金融資産(5458兆7000億円)が7.3%減少したことが響いた。なかでも、株式は41.6%減の336兆4000億円と、バブル期のピーク(89年末の875兆4000億円)の4割程度まで落ち込んだ。土地は08年末残高で前年末比3.2%減の1235兆円と、3年ぶりに下落した。家計の資産は4.7%減の2419兆4000億円と2年連続で減少。正味資産は5.4%減の2046兆1000億円だった。【秋本裕子】

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