◇「いつまでもお元気で」
東京都江戸川区立平井南小学校(池田研次校長、三百三十六人)二年一組の二十三人が、アルツハイマー病で入院しながら、今も創作活動を続ける百歳の詩人、まど・みちおさんに励ましの手紙を書きました。まどさんにインタビューした毎日新聞の記事(二○○九年十月二十三日付)を読み、子どもたちが「書きたい」と声を上げたそうです。
子どもたちはこれまで、まどさんの詩を読んだり、学習発表会で群読を披露してきました。担任の長妻真智子先生が、百歳になっても元気で詩や絵に取り組んでいるという記事を紹介しました。
○いろんなしを、作ってくれてありがとうございます。わたしはかんしゃの気もちをこめて、まい日、しを、読んでいます(女子)
○これからもずっといきて、しをかいてください(男子)
○アルツハイマーでも、わたしたちはずっとまどみちおさんのこころにいますよ。がんばってね。おうえんしてるからね、いつまでも(女子)
○わたしは図書しつで、まどみちおさんの絵本をたくさんみつけました。たくさん、書いてあってびっくりしました(女子)
便せんの裏に、まどさんの詩「ぞうさん」や「タンポポ」の絵を描いたものもありました。手紙を受け取ったまどさんは一通一通読んでは目を細め、「ほおずりしたくなってしまうほど。本当にかわいい」と感激しました。
長妻先生は「十歳にもならない子たちにとって、百歳で元気でいること自体大きな驚きだったようです。まどさんの詩に親しんでいたので、すらすらと書けていました」と話します。まどさんは「おじいちゃんは、みなさんの手紙や絵を見せてもらって、とってもうれしかった。ニコニコしている子どもが大好きです」と話していました。【木村葉子】