民事再生手続きに入っている広島県出資の第三セクター「広島エアポートビレッジ開発」(HAV)の債権者集会が25日、尾道市内で開かれた。再生計画案は、債権者の過半数の賛成が得られず否決された。HAVは破産の回避に向け計画案を修正することを提案。これを受け広島地裁尾道支部は続行手続きを取り、5月21日にあらためて債権者集会を開くことを決めた。
議決権を持つ債権者は、HAV運営のゴルフ場会員205人と県の計206人。可決には出席者の過半数かつ、届け出債権総額の2分の1以上の同意が必要となる。投票総数は177人で、反対96人、賛成81人だった。
否決された再生計画案は、県、会員とも弁済率は大幅な減額となる一律27・58%。県は無利子融資の残高23億7千万円のうち6億5300万円を、会員は1口1200万円の預託金のうち330万9600円をそれぞれ回収する案だった。
集会後、HAVの亀頭睦訓社長は「債権者の利益を確保するために破産は避けたい」と説明。弁済率の引き上げを念頭に計画案を見直す考えを示した。
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