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【社会】

2歳監禁致死 母に懲役7年 裁判員裁判判決

2010年3月27日 朝刊

 東京都練馬区で二〇〇八年十二月、夫婦で長男=当時(2つ)=をごみ箱に閉じ込め、窒息死させたとして、監禁致死と傷害の罪に問われた母親の菅野理香被告(35)の裁判員裁判で、東京地裁(井口修裁判長)は二十六日、「二歳六カ月の命が奪われた結果は重大。被告の関与の程度は軽くない」として懲役七年(求刑懲役十年)を言い渡した。

 公判が分離された夫の美広受刑者(35)は、二月の裁判員裁判で懲役十一年の判決が確定している。美広受刑者は理香被告の公判に証人として出廷したが、理香被告に対する暴力や長男虐待の経緯などをめぐって被告の供述と食い違い、裁判員らの判断が注目されていた。

 理香被告側は「夫から暴力を受けていた」と主張したが、この日の判決は「被告の言い分を前提にしても、暴行の影響でやむを得ず犯行に関与せざるを得なかったとは言えない」と指摘。ごみ箱に閉じ込めて死亡させたことへの関与についても「単に黙認していたのではなく、自ら監禁に手を貸した」とした。

 

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