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ひげと長髪「不快感与えない」=郵便事業会社に支払い命令−神戸地裁

ひげと長髪「不快感与えない」=郵便事業会社に支払い命令−神戸地裁

 ひげや長髪を理由に人事評価を下げたのは人権侵害などとして、郵便事業会社灘支店社員芝英機さん(58)が同社を相手に損害賠償や不払いの手当計約160万円の支払いを求めた訴訟の判決が26日、神戸地裁であった。矢尾和子裁判長は「原告の長髪とひげは整えられており、会社の身だしなみ基準が禁止する長髪やひげには該当しない」と判断、同社に37万円余の支払いを命じた。
 芝さんは口ひげとあごひげを生やしており、長髪を後ろで束ねている。
 会社の身だしなみ基準では、窓口業務を担当する男性のひげは不可とされている。これに対し、矢尾裁判長は「合理的な制限とは認められない。基準は『顧客に不快感を与えるようなひげと長髪は不可』と限定して適用されるべきだ」と指摘し、芝さんについてはこれに当たらないと判断。ひげを理由に14カ月間支給が停止されていた職能調整額計7万5600円全額と、精神的損害への賠償支払いを認めた。(2010/03/26-13:50)


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