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救急搬送:10回以上照会167件 受け入れに4時間のケースも--県調査 /埼玉

 県消防防災課は、09年に県内36消防本部が行った救急搬送の実態調査結果を発表した。重症以上で搬送された人は2万544人で、うち1万4847件(72・2%)が1回で、9割以上が3回までの照会で搬送先が決まった。一方、167件が10回以上照会しており、7月に運動競技中に首の骨を折った川口市の男性は最多の33回照会し、搬送までに44分かかった。

 病院側が受け入れを断った理由は「手術中・患者対応中」が最も多い3259件。08年は「ベッド満床」が最も多かったが、09年は「処置困難」や「専門外」に続く4位に後退した。同課の担当者は「現場の消防隊員らが、事前に満床の病院の情報を収集するなど工夫したためではないか」と分析していた。

 産科・周産期では875件が搬送され、重症以上の患者の91・7%にあたる22件が1回の照会で受け入れられた。小児では2万2006件が搬送され、うち659件で5回以上照会が必要だった。受け入れ拒否の理由は「専門外」が50%で最多。特に夜間や休日は小児科医が少なく、受け入れを断られるケースが多いとみられる。

 命にかかわる場合に搬送される3次救急病院に搬送されたケースでも、重症以上のうち249件(7・4%)が照会が5回以上必要だった。草加市の80代女性が食後にろれつが回らなくなったと訴えたケースでは、祝日の夜に加え大動脈かい離の既往症があったため31回照会し、搬送されるまでに4時間かかった。【西田真季子】

毎日新聞 2010年3月26日 地方版

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