企画財政部幹部、出口戦略の検討開始示唆

 企画財政部のユン・ジョンウォン経済政策局長は23日、「これまで危機脱却に重点を置いてきたとすれば、そろそろ慎重に出口戦略の問題も考えられる段階に来たのではないか」と述べ、出口戦略移行に向けた検討を開始したことを示唆した。この発言の影響で、同日の金融市場では債券金利が急騰した。

 ユン局長は同日、ソウル市内の銀行連合会館で開かれた「李明博(イ・ミョンバク)政権2周年国政成果評価第7回専門家討論会」に出席し、「金融危機当時に取った非常時の政策を、慎重にある程度正常化できる段階にあると考える」と述べた上で、出口戦略移行に言及した。ユン局長はまた、李明博政権の政策基調について、「マクロ政策全般を見ると、拡大基調が続いているが、昨年よりは緊縮的な方向にシフトした」と説明した。

 ユン局長の発言は、景気回復を優先するため、出口戦略移行を先送りし、低金利政策を維持するとの政府のこれまでの立場とは異なり、戦略的変化を検討する考えを示したものと受け止められている。

 同日の債券市場は、政府が利上げなど金融引き締めに動く可能性があると判断し、金利が大幅に上昇した。国債利回りは3年物で前日比0.13ポイント高い3.90%、5年物で同0.14ポイント高い4.40%、10年物で同0.13%高い4.81%まで上昇した。

 ユン局長の発言で金利が上昇したことを受け、企画財政部は「出口戦略に関する政府の立場には変化がない」とするコメントを発表した。

 しかし、経済官庁幹部は「昨年使っていた『拡張的マクロ政策』という表現から、最近になって『拡張的』という文字が削られた。いつ、どんなペースで出口戦略を取るべきか検討している」と述べた。

チョン・ウォンソク朝鮮経済i記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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