裏金疑惑:首相公館で初の現場検証(下)
韓元首相と郭前社長、金の入った封筒をめぐり意見の食い違い
郭元社長は「(出席者らは)一斉に動いたが、首相は少し遅れて出てきた」と証言しているが、韓元首相の弁護を担当する趙光熙(チョ・グァンヒ)弁護士は、「郭元社長が封筒を置いて玄関まで出てくるのにかかった時間を計ると、わずか20秒だ。この短い時間に韓元首相が封筒を受け取って片づけるのは物理的に不可能だ」と主張する。
これに対して検察は、郭元社長が封筒を置いて韓元首相がこれを手にし、昼食会場の後方にあった引き出しに入れた上で、玄関まで一行の後をついて行った状況までを計算して時間を測定した。かかった時間は34秒だった。
ソウル中央地検特捜2部の権五成(クォン・オソン)部長は、「(金を引き出しに入れずにそのまま玄関に出た場合との時間差が)14秒程度なら、韓元首相が引き出しに金を入れる時間は十分にあった。韓元首相が先に出た一行から遅れることなく、封筒を自分のものにすることは可能だった」と主張する。
一方、この日行われた現場検証に出席した韓元首相の元警護チームリーダー、チェ某氏は「昼食会が始まると、わたしは常に玄関脇の小さな部屋にいた。警護を始めるのは、首相や来賓たちが玄関に出てきてからだ」と証言している。これは「首相が(昼食会場の)ドアを開けて出てくると同時に、警護チームのリーダーが先頭に立ってすぐ近くで随行する」と証言した韓元首相の秘書、カン某氏の法廷での証言とは食い違っている。弁護人らはこれまで「韓元首相は警護チームと非常に接近して警護を受けていたため、金を受け取ることなどできなかった」と主張していた。
韓元首相はこの日午後1時45分ごろ首相公館に到着し、「久しぶりにやって来た」と一言口にした後、落ち着いた様子で現場検証の様子を見守っていた。しかし、検察が昼食会場で封筒を引き出しの中に入れる状況を演じると、「わたしはあの引き出しを使ったこともないのに」と不満げに語っていた。
鄭智燮(チョン・ジソプ)記者
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