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DAY8 ソルジャーS木の筋肉フィッシング~灼熱の地で黄金の血が流れる怪魚を追う~ [タイ遠征]

人の体には未知の力が秘められている。


鍛えれば鍛えるほど、それは無限の力を発揮する。


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2010年2月20日 タイ バンコク


この地で、新たな物語が生まれようとしていた。






五人で到着したこの灼熱の地、バンコク。 いつの日かメンバーは二人に減っていた。

魚類の公用語であるナマズ語が話せるナマズ男佐藤、そして写輪眼の鬼石は早々と帰国し、覇王色の阿久津は命を落とした。

残ったメンバーは、

ミスター筋肉 ソルジャーS木

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地獄から来た青鬼 コロソマン今井


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この二人である。

人は「わずか二人」と残った戦力を称するだろう。 三人の特殊能力者を欠いた状態で、生身の人間になにができるのかと。

しかしこの二人にとってその言葉が当てはまることはない・・・・・・・・






2月20日 バンコク スラム街のホテルにて今井とS木の二人は話していた。

「今日ははどこにいく?」

未来への希望に溢れたこの言葉で会話は始まった。

釣り人の二人にとって、釣りにいくは暗黙の了解のうちであるが、釣り場ごとに釣れる魚や大きさは大きく異なる。
釣り場を決定するのは、釣り人にとって一番重要なことであると同時に、1番胸トキメかせる瞬間でもあるのだ。

「もう管理釣り場は大体行ったからな~、レイクアマゾン・・・・ブンマー・・・PILOT・・・。そろそろ野生の魚が釣りたいぜ!」

S木はベッドで腕を組んでねっころがりながら答えた。

「う~ん、天然の魚かあー。いいけど、ソルジャーは事前にポイント調べてるん!?」

今井はタックルボックスを整理しながら答えた。

「いや、全然。正直タイは魚が乱獲されてほとんど天然の魚おらんらしいからな!正直相当へんぴな場所に行かないと天然は釣れんと思うけど・・・・釣り行く前にMOKOLEYに行って情報収集するのはどうや?」

S木が言った。

「う~ん、そうやろなあ。でも・・・・・・。」

今井は突如無言になった。

「でも!?」


S木は不思議に思って言葉を続けるよう促すが、それでも今井はボーッっと考え事をしているようである。

タックルボックスを整理する動きも止まり、焦点の合わない目で壁を見つめている。


「・・・・・・。・・・・・・。」

今井が口を開いたのは約30秒後だった。

「なんかよくわからんのやけど・・・・・・釣れる場所・・・・ある気がする。ほんまようわからんのやけど・・・・釣り場の風景が頭に浮かんできて、そこにすごい怪魚がいるんや。それは間違いない。」

今井はゆっくりと言った。

「はあ?なんとなく浮かんできただけなのに、なんで間違いないんや!?」

いまいち理解ができないS木は答える。

「いや、ほんま俺もようわからんのやけど、浮かんできたんよ。真っ黒な鬱蒼とした森の前に褐色の色した水が溜まった小さな池があって・・・・すげー魚がいる気がするんや」

ここまで今井が言ったところで、S木はピンときた!

「それ!お前が悪魔に取り付かれてた時に見た記憶なんちゃうん!?」

と、じっと今井の目を見て言うS木に、

今井も

「そうや!そうかもしれん! いや間違いない! 悪魔の記憶が俺の中にまだ残っとるんや!」

と見つめ返して声高に言った!


「悪魔が呼ぶ池か・・・・。」

二人はしばし黙りこくっていたが、腹の中は決まっていた。

冒険こそわが人生、というほど冒険心が心を支配した二人にとって、これほど心掻き立てられる状況は無かった。そしてなにより、釣り人にとってでかい魚がいることがわかっているのに、竿を出さない状況など、あり得ないのだ。

二人は有無も言わず、二人はその悪魔が呼ぶ池に行くことを決めた。


しかし、問題はそこからである。

手がかりは今井の頭に浮かんだ、一枚の風景の切れ端のみなのだ。

この異国の地、広いタイのどこかしかわからない場所に行くのは到底不可能に思える。

しかし今井の表情はどこか確信に満ちた物があった。

「東だ。あれは朝で、太陽は俺の右にあった気がする。とりあえず、東だ」

今井は言った。

「東へ!とにかく東に走ってくれ! あとハイウェイ代は出すからハイウェイ使ってね!」

S木が英語ドライバーに伝える。

タクシーは勢い良く走り出した!


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もやもやしたスモッグが立ち込めるスラム街では、窓一枚挟んだ貧困が二人の心を哀しくした。

平均時速140キロで走るハイウェイでは、激しいスコールがタクシーを叩いて励ました。

舗装されていない砂利道では、大きな揺れが二人を急き立てた!



6時間ほど走った頃だろうか、二人を乗せたタクシーは暗い暗い森の入り口で止まった。

暗闇が今にも命を奪いに来そうな、そんな鬱蒼とした森である。

タクシードライバーは恐れをなして、メーターの上に乗った小さな仏像に手を合わせ拝んだ。



時間は夕方を迎えていた。

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「ここで、間違いないわ」

今井は暗い森を見上げながら言った。

「よし、行くか!」

夜に戻ってくるのでここで待っているようにドライバーに伝えるが、怖がるドライバーは一度街に戻るという。

そして二人がもし帰らなかった時のためにタクシーの一日チャーター代の半分1000バーツを今払えと言ってきた。二人はそれを頑なに拒否して車をでた。





森の色は緑、黄緑という日本語では表すことができない色だった。つまり、日本には存在していない色だからである。ただ、黒っぽい暗い色であるとしか言い表すことはできないのである。

そして、時折ガサっ!と音を立てる謎の生物が薄気味悪さを一層引き立てた。

「なにか、いるな。」

今井は静かにS木に話しかけた。

人は実際に目で見ることができなくとも、気配で存在を察知できるという能力を持っている。

自然と対峙した数々の困難をくぐり抜けてきたS木や今井は、その感覚が通常人とは比較にならないほど鋭い。

しかしいつもと違うのは、感覚の先にいる生き物が、今までは獲物に過ぎなかったものの、今回は明らかに「敵」であるということだ。



「オマエら、これ以上ススんだら、コロス!」

突如、大きな声がして、茂みからガサガサと何かがでてきた。


それは60センチほどの、ゴキブリだった。

一匹ではない。無数のゴキブリ達が二人を取り囲んだ。


「コロス!コロス!」





今井は戦闘態勢に入った。

コロソマン今井は普段褐色のカサツキ肌であるが、戦闘時になると肌が青色に変異するという得意な体質を持っている。

この時も鮮やかなアバターブルーの肌に変異した。

そして、騒ぎ立てるゴキブリ共に、地獄からの使者コロソマン今井は、マグマが沸き立つような低い声で言い放った!

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「下等生物め、お前らに今日を生きる資格などないわ。ただの肉片になりやがれ。」










写輪眼を持たないS木にとって、そこからの光景を見ることはできなかった。

ただ、青い塊が目に見えないスピードで動き回るのと、ゴキブリがコロソマン今井に握りつぶされる「ボシュッツ!! ゴキュッツ!!」という鈍い音と断末魔の叫び、飛び散るゴキブリ達の黄色い血液だけが分かった。


鍛えに鍛え上げられ、青く輝くまでになった今井の肉体は、60センチのゴキブリなど束になっても寄せ付けなかった。




そして、勝負は4秒ほどでついた。


さすが自然界が最も恐れる男、コロソマン今井である。


瞬殺という言葉はこのためにつかうのだろうか。


後には、ゴキブリ共の汚い残骸が山になっているだけであった。




「俺が手を貸す必要は全くなかったな」

S木は言った。

「ふ、雑魚キャラは任せろよ。 普段琵琶湖でブラックバスを殺し続けたのが役に立ったかな。 でも、服も手も奴等のきたねえ体液で汚れちまったぜ。」

今井は自身に満ちた表情で語った。


「ちょうど、少し先に川の音が聞こえるぜ。そこで洗おう。」
S木は木々を掻き分けながら言った。


川につくと、今井は上半身裸になって、Tシャツを洗おうとした。

すると、

「ギャフ!!」



何かが今井のジーンズを食い破って噛み付いた。


「ここから先はいかせんよ」


そう叫びながら我々を攻撃するのは、




雷魚だった。



新たな戦いは、次回 DAY8-9 「筋肉と魚との戦い」に続く

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コメント 6

もも

こんにちは。夫は主に海釣り専門です。
餌を与えすぎて、釣った魚はトドに変貌。
夫は海に逃亡です・・。
まれに、漁獲高あり。釣り仲間から、サワラもらいました。
あれは処理がくさくてダメ。今夜はサワラの醤油付け焼と
水だこのキュウリとキムチの和え物です。
by もも (2010-03-19 14:45) 

花火師

訪問ありがとうございます!
く〜っ!釣りに行きたいよ〜
by 花火師 (2010-03-20 09:51) 

N

オモシロイ!オモシロイヨコレ!
by N (2010-03-23 00:38) 

楽しみにしているといいよ。楽しいことが好きだろう?君へ 毎日幸せに暮らすといいよ。ねえ?

必ず殺す

だせぇこと 言いやがっててめえ

おまえ

楽しみにしてろ

おまえの顔知ってるからな

何も気にしない君が何を気にする必要があるのかね



ねえ?

ねえ

ねえ?

だせぇこといいやがって ねえ?

楽しく暮らすといいよ

君へ


by 楽しみにしているといいよ。楽しいことが好きだろう?君へ 毎日幸せに暮らすといいよ。ねえ? (2010-03-25 05:00) 

歩いていたね ただ それだけです

かたりなんじゃないの? この人たち

なんかさ

コンクリート事件の犯人さ

なんかさ

田舎にもいるんだ。こういう人

参考になったよ

こんなとこで へえ・・・



思いました



へえ・・・と

楽しく暮らしてください

そう願ってますので楽しみにしててください

ね!

楽しいことが好きでしょう?

毎日つまらないからこそ こんな 普通なことをやっているんですね

ね? あなたはね

不幸を知らない 不幸を知らない ね

ねえ なにもきにしないあなたが なにを気にする必要があるのかね

住所は見た ???

ねえ しあわせになってほしい

ねえ

田舎にもこういう人がいるんだ

って ・・・・

参考にしました

by 歩いていたね ただ それだけです (2010-03-25 05:06) 

毎日つまらない君へ 幸せに

大学案内にはのらないんですか?

ごくふつうかな あなた

ねえ

大学案内にのっているのかなと

思いました

あなたたちみたいな 平凡な人は

日常が よほど つまらないようなので

そうみえましたよ 自分は不幸なのでね

不幸を知らない奴は 口がよく動くのでね





また 歩き出した とまらない とまらないので

どこにとまっているのか

また 歩き出して とまらない とまらないので



Tがきて あるいていたね それだけです

そうか

自業自得とは どういう意味か

自業自得

君は幸せになれるさ そうだろう?

ねえ

読んでいた 読んでいた 見ていた 見ていた

何も言わなかった 

自業自得

あわれとはこのこと

望まれない存在が集まり

望まれない集まりがあったと

大学とは   きもちわるいですね

自分は 知っていたので幸せです

自業自得か

幸せにね
この先の人生は楽しいものになるでしょう
そうだといいですね
by 毎日つまらない君へ 幸せに (2010-03-25 05:13) 

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