【ニューヨーク=小高航】米自動車大手が経営危機で控えていた大型投資を再開する。ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーターの2社は米国内で数年間に計30億ドル(約2700億円)超の投資を計画。主に小型車や次世代環境車の生産設備を刷新し、競争力の回復をめざす。世界の自動車産業では欧州メーカーを中心に提携の動きが広がるなど、競争環境は厳しさを増しており、日本メーカーも含めた各社は生き残りへ積極策に再び踏み出す。
GMは次世代の4気筒小型エンジンを生産するため、ニューヨーク州など3工場に計4億9000万ドルを投資。メリーランド州では3年後の稼働を目指し、約2億5000万ドルでハイブリッド車用のモーターの生産設備を整える。進行中の案件も含めると投資総額は約16億ドルに上る。